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拝啓、

作者: リンリ

初短編、駄作です。

サラサラッと呼んで下さい。


 親愛なる氷室麗佳殿へ


 

 返事ありがとう。

 オレの返信、遅くなってごめん。

 正直言ってお前はかなりざっくりしてるから、返事が来たときはびっくりしました。

 お前は直接これを渡してくれたけど、オレは出来ないから、こうしています。


 最後に会ったのは中学の卒業式だったか。あの日は昨日のことのように覚えてるよ。

 お前は余所行きの真っ白なブラウスに紺のスカートを履いていて、普段の剛胆さが全く解らなかった。

 教室とかで話している時にも会話や仕草から時々思ってたけど、やっぱりお前はお嬢様なんだよなぁ。

 ………最もその後、中村に跳び蹴り噛ましてたけどな。

 あー、確か『女の子による女の子の為のお淑やかな護身術』だったか。

 鮮やかな蹴りだった。スカートの中は見えなかったけど、なんて言ったら、裏拳が飛んできそうだから言わないぞ。


 その後のお前の活躍ぶりも耳に入ってきています。

 お前が中2の頃見せてくれた『星海』が某文学賞を最年少で受賞したとき、柄にも無く泣いてしまった。

 初版特別版を朝一で買って、お前の他の本と並べてるよ。『交換日誌』も一緒にな。


 交換日誌で思い出したんだが、他の奴らも元気にやってるよ。

 雨宮も念願の夢だった魔道具の調整師になったし、使い魔専門の動物医になった小林は大学教授だったかと付き合っているらしい。

 と、書いてから気付いたが、二人はお前に会いに行ってたな。まあいいか。

 中村はこないだの正月、実家で会った。アイツも里帰りしてたんだが、どうにも本格的に昔ながらの投影機を使った映画の勉強する、とか言ってる。………まあ才能はあるよな。性格はともかく。

 山岡は今度の十一月、交換留学から帰ってくるんだとか。こっちで向こうの研究の続き、するらしい。

 広瀬は………うん、まさかホントに大魔導師目指すとは。



 そう言えば、オレのことは書いてないな。


 オレは…………、オレは医者になったよ。

 お前はなんて言うかな。


 『あんなに反発してたのに結局?』

 とか?


 『なーんだ、つまらないひと』

 かもな。


 それともいつもの謎のテレパシー能力で、

 『やっぱり、そうですか』

 って、笑ったかな。


 オレはそんな気がする。


 あぁ、でも。

 頭のいいお前でも理由は解らないかな。

 お前だからこそ解らないだろうが。

 それはまた、今度会った時にでも話そう。


 やっと。

 やっともうすぐ、お前に会える。

 銀のベール越しじゃない、お前自身と。

 それが、何より嬉しいんだ。


 


────────────────────────────────


『 号外

  『銀膜症』、遂に医療成果が 』


 銀膜症とは。

 銀のマナの過剰摂取により、植物人間状態になることである。

 これは大概先天性の物で、瞳がどんどん薄青がかった銀に染まって行くことから名付けられた。

 一部では『眠り姫病』『悪魔の鏡憑き』などと呼ばれる。

 先日29日、最先端の研究グループ、『アヴェル』に所属する高橋和人氏(25)が、他の色のマナを均等に練りあわせた物を対象の体内に摂取させることで、症状の回復が現れたことを発表。

 更なる成果が期待できる。

 主な被験者として、文学賞最年少受賞者である氷室麗佳氏などが上げられ……………。


──────────────────────────────────────────



    『ごめんな、遅くなった』


       『おかえり』 


       『世界で一番』


      『お前を愛してるよ』


無駄な設定


 世界観

 100年ちょい前魔法が発見。

 様々な色のマナの組み合わせで魔法を行使できる。

 生活では電化製品と混ぜ合わせ、魔道具なる物が使われる。



 ノリで書きました。気が向いたら、また同じ世界の話を書きたいです。

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