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旅立ち
約一億五千万年前のアメリカ。
そこにはバロサウルスを筆頭に巨大恐竜の群れが裸子植物が作る巨木の森で暮らしてました。
彼らは移動しながら森を食べ尽くしていく破壊的な食欲の持ち主でした。
そして、その旺盛な食欲を陸地全体を埋め尽くす巨木の森が満たしていました。
巨大な森林はジュラ紀の生態系全てを支えていたのです。
そして五頭のバロサウルスの群れは森を食べ尽くすと、また別の森に移動しようとしました。
しかしジュラ紀後期に繁殖のスピードの早い花。つまり被子植物の登場によって裸子植物の森は次第に駆逐されていきました。
巨大恐竜の食料を支えていた巨大な森が消えていったのです。
巨木の森で生まれ、裸子植物に適応して進化したバロサウルスは新しい植物である被子植物を食べる事はできません。
そのため五頭のバロサウルスは裸子植物の森を求め、大移動を余儀なくされた。