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7.天才はゴブリンに遭遇する

俺とケイトスは人類を求めて森の中を進んでいた。


なぜかというと、実は落下してる時に森の奥に城壁が見えていたのだ。

上空から見てもその大きさが尋常ではなく、この一つの城で一つの国なのではないかと推測した。


とりあえず最短距離でその場所へ行くには森を突っ切っていったほうが早いというわけである。

だが一番の理由は・・・


「キシャアァァ」


「「 出たっ!!!! 」」


そう。森を進むことを選んだ一番の理由。

それはこの世界で言う"冒険"すなわちモンスターの討伐。

異世界で冒険するっつったらこれしかないでしょ。


「旦那こいつぁゴブリンだな」


ゴブリン___背丈は子供のような小ささなのに対し、緑の皮膚に覆われた屈強な筋肉と常に欲に飢えたような顔つきに誰もが嫌悪の対象とするモンスター。

そんな見た目より最も嫌悪されるのは奴らの生態である。

モンスターの中でも最下層に位置するゴブリンは絶滅を防止するため他のモンスターに比べても圧倒的な繁殖率をもつ。

血の繋がった兄妹、親子関係なしに生殖器が成長すればせっせと子作りに励む程に繁殖本能が強い奴らにとって生体構造が似ている人間の女性は格好の獲物だ。

一度捕まってしまったらもう死ぬまでゴブリン達の苗床だろう。

さらにゴブリンの肉は腐臭が凄まじく、とても食えたものではない。


ここまで説明して理解したはずだ。ゴブリンが害でしかないことに。


そう!ゴブリンこそ冒険家達が初めて殺すにふさわしいモンスターなのだ。

罪悪感が一切沸かず、ましては悪を退治したという達成感も得られる。

なんて冒険者に優しいモンスターなのでしょう!


「旦那!走ってきたぞ!!」


「さて本物のゴブリンはどんなモンスターなのか見るとしよう」


□□□□□□□□□□□□□□□

〖個体名:ゴブリン〗


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[基本情報]

レベル:2

種族:ゴブリン

性別:♂

年齢:4

職業:なし

装備:なし

加護:なし

   

[スキル]

種族スキル:【繁殖せし者】

神戯スキル:なし

特殊スキル:なし

自動スキル:【繁殖操作】【性欲増加】

任意スキル:【叫喚】


〔魔法・魔術〕

魔法:なし


魔術:なし

□□□□□□□□□□□□□□□


なるほど種族スキルに生殖本能を高める効果があるのか。ん、【繁殖操作】って何だ?

この間にもゴブリンは涎を撒き散らしながら走ってくる。


≪【繁殖操作】:生殖対象の性別を無条件に変更にする。≫


それはつまり・・・・・・


「キシャアァァァァッッ」


「男でも女でもいけるってことじゃねぇか!!!」


「キエッシャァァァァ」


渾身の力を込めた蹴りを食らわすとゴブリンは奇声を上げて絶命した。


「まさかこの世界のゴブリンがバイセクシャルだったとは」


「旦那も危うく掘られるとこだったな」


笑うこけるケイトスを一瞥すると、自分の身体に若干変化が生じたのに気付いた。


「まさか・・・」


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