13話 家具選び
「これはどうかしら~これなんかも可愛いわね~」
と、言って指差したのは薄い緑のフリルやリボンが付いた天蓋付きのベッドや、カーテンの載ったカタログの様なもの。奥さん、それ絶対男物じゃない。色で誤魔化せると思うなよ
「いや、それはちょっと。こういうのがいいです」
「あら~こういうのが好きなのね~」
俺はアンティーク調の白と茶色のベッドを指差した。部屋は3色で纏めるといいと、どこかで聞いたような気がするので、寝室は白と茶色と緑で纏めたいと思っている。やはり、1年近く森にいたので、こういった緑色や、茶色の方が落ち着くのだ。ちなみに、俺は寝室兼衣装部屋(あれはもはや部屋だと思う)と勉強部屋が与えられた。薬草で薬やらなんやらを作るのも構わないと言われたので、勉強部屋で作業をしようと思う
「こっちも可愛いわ~」
まだ言ってる。俺男なんですけど。旦那さんどうにか……出来ないんですね。奥さんつよい
そして、色々ありながらも家具を選び終わった。寝室は予定通り白と茶色と緑になったが、勉強部屋は、青に白に桜色と、少しだけ奥さんの要望もいれることにした。仕方ないんだ。可愛くしたいという、奥さんの思いが強かったんだ。それに、こっちにも桜はあるそうで、その模様の物を所々に置いただけだから、余り目立たないと思うし。桜が恋しかったのもあるし。うん。仕方ないんだ
とか弁解しているけど、俺は可愛い物が結構好きだから、別に嫌ではない。男として、どの程度が不自然じゃないか見極めなければいけないが。この辺は前世の影響だな。いや、体が違うだけで魂は同じなんだが
午後、ミカリスさんが部屋に来た。昼飯……じゃなくて、昼食もマナーの勉強が大変だった。早く、美味しく味わって食べれるように、頑張ろう
「では、坊ちゃん。今朝申し上げた事、考えて頂けたでしょうか」
「はい。魔道具の勉強を、したい、です。それから、色々やってみたい事がある、のですが……」
流石に図々しいか?
「やりたいこと、でございますか?」
「絵を描いたり、その、色々」
「絵を描きたいのでしたら、教師を呼んで習いますか?」
「いや、自分で描きたいように描く、ので、いや、無理なら」
「畏まりました。では、必要な物はこちらで用意致しましょう。そのかわり、最低限の知識、礼儀作法等は身につけていただきます」
「あの、いいの?ですか?もちろん、勉強を終わらせてからやりたいことや、りますけど」
そりゃ、やることやって趣味に走るけど、そんな簡単に決めていいものなの?
「構いませんよ。では、勉強が終われば、旦那様にご褒美として道具を貰い場所も借りましょう。やりたいことは、沢山あるのでしょう?色々な経験をするのも大事な事でございます。むしろ、その意欲があって、素晴らしい事だと思いますよ」
ミカリス……ええ人や
あ、楽器ね?地球と同じなんだ?じゃあ、ピアノとバイオリンで




