1話 親友と、奴等
二つ目(本命)の小説スタートです。
俺の名前は暁秀人、クラスいや学園で一番のボッチだ。
正直言ってボッチで居ることは、問題ない。問題があるのはあそこに居る集団だ。事あるごとに、イケメン&美少女が、俺に絡んでくる。
正直鬱陶しい。まあ、お気に入りの図書室に行けば、こいつらも居なくなるのだが。何故あいつらが、絡んでくるのか、と言うとただ単に俺をからかってその反応を楽しんでいる、と言う悪じみた事だった。
そして、俺は図書室へと足を向けた。本……それは、この世の宝と言うしかない代物だ。それを俺達醜い人間が触れて良いのか?と考えてしまう程だ。
そんな、事を考えていたら、図書室に着いた。
中に入って見ると、嫌~な連中がいた。そうイケメン&美少女の連中だ。
本当に俺はついてない。図書室と言う俺にとって神聖な場所をこんな奴等に踏み荒らされるなんて。
嫌そうな顔をしていたら、イケメンの一人が、こっちにやって来た。
「やあ、地味男くん。探したんだよ?君が昼休み何処に言ったのか。君が居ないと僕達が、楽しめないんだよ。」
こいつ、最低だな。まあいいや逃げよう。そう思い、俺は、踵をかえして、走り出した。とにかく奴等が居ないところへ。しかし、神様っていうのは酷いもんだ。こういうときに、手助けしてくれない。俺は、校舎の裏手に逃げこんだ。馬鹿め、この秘密の場所を知っているのは、ボッチの俺と、残り僅かのボッチ達だけだ。
さて、いきなり過ぎて話がわからない人に、説明しよう。何故俺が、奴等イケメン&美少女組に追いかけられる日々を送っているのか。
そう昔ではない、三ヶ月前俺には、親友が居た。俺のたった一人の親友だ。
しかし、俺と親友の時間は、あまりにも、少なかった。初めは、些細な事だった。俺が、親友と喋りながら、廊下を歩いて居ると、奴等が歩いてきた。なので、親友が、避けてあげたら、少し肩が当たってしまった。それからだ。奴等の“イジメ”が始まったのは、始めは、身の回りの物がなくなった。消しゴムや、定規だ。しかし、それは次第にエスカレートし、やがて、親友の体に傷をつける程になっていた。
心配した俺は、先生に訴えようとした。しかし、親友に止められた。彼は、「こんな事で、君の成績を下げたくない」と言った。
しかし俺は、そんな事関係無いと言った。こんな事で、大切な親友を失いたく無かったからだ。
しかし、俺の行動虚しく親友は、後日自室で首吊り自殺していた所を彼の母親が見つけた。まだ16歳だった。やっと高校に合格して、自分の夢見ていた仕事に向けて第一歩を踏み出したばかりだった。
その事実を知った俺は、三日三晩泣き続けた。それは、たった一人の親友を失った
事と奴等がやったことを止められなかった俺の不甲斐なさによるものによる涙だった。
そして、彼の遺体の脇には、遺言があったと言う。
それは、俺宛だったので、彼の葬式の時に俺に渡された。中身は、これまで俺と居れたことの楽しさや、自分の弱さ等が赤裸々に書かれていた。そして、奴等への悔しさ等が。
後日、俺はこの遺言を、彼の両親と共に警察に届け出た。犯人はあっさり逮捕された。言うまでもなく奴等が犯人だった。
そして、今に至る奴等は、少年院から出たらターゲットを俺に変えたらしい。まあ、俺は、いつも逃げているから、問題ないがこの前、彼の両親に、彼の帽子を貰った。何でも彼が生前肌身離さず着けていた物らしい。これが、奴等の手に渡りそうになった時は、ヒヤヒヤした。そんなことを思い出していると、小屋の前で、声がした。
「地味男くーんそこにいることは、分かっているよー早く出てきなー今なら、酷いことはしないよー」なんて、言ってきた。此処が、ばれちゃ仕方がないと思い、俺は、飛び出して行った。これが、俺の運命を変える事とも知らずに。俺が、外に出た瞬間俺は、ボコボコにされ、多分死んだ。
薄れ行く意識のなか、俺が、地球いや、日本で最期に目にしたのは、奴等が、魔法陣で、転送されて行くところだった。
気がつくと、俺は雲の広がる世界にいた。体がやけに軽い。
しかし、何で俺はこんなとこに居るんだ?頭をフル回転させていると、声がした。
「フォッフォッフォ、すまんのぅ儂の手違いで、君を殺してしまって。」
そう言ったのは、六十代前半の男だった。そんな事より、「ここどこ?あとあんた誰?」と聞いた。
「フォッフォッフォあんたとは、酷いのぅこれでも、全ての世界を司る、創造神なんじゃが。まぁ良い此処は、神の聖域、まあ神の世界の上…とだけ言っておこう。……それで、突然なんじゃが、君には、異世界に行ってもらう。勿論タダでとは言わん得点付きで。どうじゃな、このまま天国に行ってしまうお前さんには、この上ない話なんじゃが……どうじゃな?」
俺は少し考えてから、こたえた。「良いですよ、貴方の言う事が本当なら、僕は、喜んでお受けします。…ただ、得点てのは何ですか?」「うむ!よこ言うてくれた!それで、得点なんじゃが、お前さんに創造神の最高の加護を付けると同時に、ある、サポートをつけよう。お前さんが絶対喜ぶお方じゃぞ。勿論、記憶も戻してある。それじゃあ達者でな。………ああそれと、こいつを渡しておく。そう言われて、俺は、変な金属の棒を受け取った。
「これは?」「うむ!通信機じゃ。これでいつでも儂と通信出来る。後、忠告じゃ、お前さんが行く世界には、お前さんを生前に、苛めていた奴等がおる。奴等を殺すのは、自由じゃが… まあ、殺してもいいよ」軽いなおい!なんて、突っ込みながら俺は、気を失った。
これから毎日投下します。