( 幕 間 ) ビバ! 現場検証
ビバ♪ ビバビバ♪ ゲンバ! ゲンバ♪ ゲンバゲンバ ♪ ケンショウ!
高鳴るー♪♪ こーの気持ちー♪ 夢心地 ときめくー謎めーく♪ 世田谷区
ヘイ!
つ、い、に、始まる! (コーラス『はじまるー』) 魅惑のショー
ゲンバ! ゲンバゲンバ! 現、場、検、証!
ここで誰かが殺された♪ そして誰かが犯人だ♪
見つけてみせるぜ! (コーラス『この真相』)
分からないことは! (コーラス『ウィキ参照』)
心ワクワク! げーんば、けんしょー♪
ビバビバビバ……
(「ビバ! 現場検証」作詞・作曲 源馬剣翔)
「源馬様、絶好調でございますわね」
前列助手席から元ファンクラブ会長の赤城が言った。
「えっ何?」
「このサンバのリズム、懐かしいですわ……」
運転しながら加賀も弾んだ様子だった。そう、今は愛車アルファードで昨日の殺人事件の現場に向かう移動中。
「まさか……私の歌が聞こえていたのか?」
「はい、バッチリ近くで聞かせていただきました」
「心の中だけ歌っていたつもりだったのに、君たちはまさかテレパシストかい?」
源馬は初めての臨場についつい気持ちが高ぶり、音楽祭で披露した自作のサンバを思い返していた。
「そんな力があれば素敵ですこと……源馬様大きな声で歌ってらしたわ」
「恥ずかしいな、言ってよ。ついつい気持ちが高まってしまった」
「ただ物語の中だるみが発生するタイミングでしたので、ここでの歌はちょうど良いかと思います。お気になさらず続きをどうぞ、ユーハイムのウエハースいかがですか?」
「いらないよ。何だよ、中だるみって君たちの考えていることはわかんないよ」
きつい言葉とは裏腹に、夢にまで見た現場への臨場に源馬は笑みを浮かべていた。




