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留守電ご用件
子にとってのひぃじぃ、私にとってのおじいちゃん
留守電の声
残る最後の音だった
送った入学祝いのお返しの
ありがとうと遠慮を告げる心の前触れ
留守だったからこそ残ってくれた、声だった
交わさぬ言葉の、けれど気持ちの交流の
気づいたのは失せしあと
消さぬ
消せぬ
端末に録画したデータ
いつ消えるともしれぬ電子のちから
電話機の録音機能には、今も
その老いも、なお堅牢な意志も
消えるまでは
そこに在る
――――――――――――――――――――
実話をもとにした詩です。
子にとってのひぃじぃ、私にとってのおじいちゃん
留守電の声
残る最後の音だった
送った入学祝いのお返しの
ありがとうと遠慮を告げる心の前触れ
留守だったからこそ残ってくれた、声だった
交わさぬ言葉の、けれど気持ちの交流の
気づいたのは失せしあと
消さぬ
消せぬ
端末に録画したデータ
いつ消えるともしれぬ電子のちから
電話機の録音機能には、今も
その老いも、なお堅牢な意志も
消えるまでは
そこに在る
――――――――――――――――――――
実話をもとにした詩です。
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