第9話 頸動脈
「カハッ テン姉! こいつら戦ったことないんかな?」
ファイアは目を食らったエネミーの左右の頸動脈をナイフで切り裂く。
ファイアは自動拳銃で相手の急所以外を狙い撃った後、わざわざナイフでとどめを刺す。
「っあぶねっ」
背後からファイアを襲いに来たエネミーをテンが少し後方からアシスト。
「テン姉 次あっち!」
返り血を浴びる事、それが彼にとっての生きているという実感。
「レン!! ヘルメット ヨコセ〜」
「ほら」
基本ニグレは肉壁として戦う。スーツの下に鎧のように重く分厚い防弾チョッキが弾丸を受け止める。材質は不明。ヘルメットは半分お守り。
「ザコー ヨッワスギー」
「あ すまん」
レンの振り回していたガンブレード棟の部分がニグレに当たった。
「フザッケンナヨー アホ」
レンは刀身1m強のガンブレードで遠距離から近距離まで幅広く戦う。
「なんでレボルバー……」
ヒウから使っていいと渡されたのはレボルバー一丁、ただそれだけだった。
「タイガ 後ろから来る」
「うおっ 本当に来た!」
「警察がレボルバー使ってたの何年前だと思ってんだ」
「じゃあ 要らないって言えばよかったじゃん」
「要るわ」
「にしても 張り合いがないね」
「塔ノ岳は別に暴力組織じゃ無いからな」
「インガ 調子はどうだ?」
レンがインガの方へ来て聞いた。
「は」
「もう気付いてる?」
「あ?」
「人間以外の呼吸も識別できるか?」
「あ〜」
「そう そいつがボスってこと」
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