表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/11

第七話

 「着いたね」

 「うん」

 人混みをかき分け、お目当ての塔に着くことができた。この塔の地下にダンジョンがあり、地上には武具やがある。上に上がるにつれ、武具は高級になり、勿論、金額も上がる。今回、僕が向かうのは10階の安い武具が売っている階に行く。掘り出し物だったりが溢れているところだ。掘り出し物とはいっても、魔物を狩るために造られた物で、包丁よりは使い物になる。

 というわけで、螺旋状の階段を登り、10階に到達する。この塔は直径100メートルほどあり、単純に梯子を登るよりも時間がかかった。

 

 「うう、どれにしようかな……」

 古い木造りの棚に並べてある短剣を見て呟く。どれも同じようなものばかりで、決めることができない。もう何でもいいか、とも思ったけれども、すぐに折れてもらっても困るし。それで迷っている。僕は、棚から足元にあった木箱に目を向ける。

 そこには、他とは違う雰囲気を纏った一際大きな短剣があった。刀身の長さは大体20センチ程で、通常の短剣よりも5センチほど長い。柄には、何か文字が書いてあった。ミディアと書かれていた。爺ちゃんの打った物かとも思ったけれども、よく見ると、ミディアスだった。

 僕はそれを手に取った。

 「ルナはどこだ?」

 すると、ルナが棚の後ろから現れた。

 「決まった?」

 「うん。これにしたんだけど……」

 そう言って、ルナに短剣を見せる。

 「いいんじゃない?」

 僕はこの短剣を店員に渡す。値段は1400ヴァル。それだけの金を取り出して店員に渡す。そして、短剣を受け取り、店を後にする。


 



 「いつ出発するの?」

 「明日の朝だよ」

 明日の朝か。それまでにパーティーの仲間を探すの難しいだろうし、まず、パーティーを組んでくれる人がいるとも限らない。パーティーを組む前にルナが帰ってきそうだな。

 「いつ帰ってくるの?」

 あ、質問間違えた。この街は魔族領とかなりの距離離れており、あの街には一ヶ月はかかるほど。ふざけた大きさのこの大陸は、端から端まで行くには、下手したら1年かかるくらいだという。

 訂正する間もなく、返答が返ってくる。

 「魔物を倒し次第かな。あと、ここから遠いし、数か月は帰ってこないんじゃないかな」

 「ふうん……じゃあ、それまでにいい仲間を見つけておくよ」

 「帰って来たら紹介してくれよ?」

 「勿論」

 そう話をしていると、家の前についてしまった。

 

 まだ空は明るい。今から仲間を探すか。明日から探すか。

 さて、どうしようか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ