表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/49

勉強会

「純平くん、もう私達終わりだね」

「なんでだよ!?どうしていきなり」

「やっぱり私達、ダメだったんだよ。さよなら」

「おい、ちょっと待ってくれよ」

「おい、葵。待ってくれよ」


 はっ!?

「ここの、回転速度は...…」

 いつもの教室で、数学の教員が授業をしていた。

「なんだ、夢か」

 最悪の夢を見た。

 何事にも始まりがあり、終わりがある。

 誰の言葉か分からないが、いろんな人が同じような事を言っている。それこそ、偉い人から普通の人まで、ほぼ全員が聞いたことのある言葉だと思う。

 始まってばかりなのに終わりを考えるなんて、馬鹿げてると思う。

「純平くん、どうしたの?凄い汗だよ」

「ん?いや、ちょっと悪い夢を見て」

「そうなんだ。でも、授業中に寝てちゃだめだよ」

 俺の隣には葵がいる。

 最近は常に葵が隣にいる。

 それが普通になっていた。

「八重桜、ここ答えてくれ」

 教員に指名されて、席を立って葵は答える。

「ありがとう。その通りだな。ここは、計算式を使えば...…」

 そして、葵はそっと席に付いた。

「さすがだな」

「そんな事ないよ。授業受けてたら分かるよ」

こんな事が、さらっと言えるとはさすが優等生だな。

「でも、もうすぐ期末テストだよ?勉強大丈夫なの?」

 あっ、忘れてた。

 このままだと赤点確定だ。

「忘れてたって顔だね、良かったら勉強教えるよ?」

「それはありがたい。葵に教えてもらえるとか、これは赤点回避確定だな。葵の説明わかりやすいし」

 ほんとに葵の説明はわかりやすい。

 人に教えれるという事は、自分が分かっていて、アホにも説明できるぐらいに理解してないといけない。

 アホの俺にもわかりやすい説明ができる葵は、よっぽど頭がいい。

「思い立ったが吉日って言うし、さっそく今日教えてくれないか?」

「えっ!?今日?」

「今日だよ?ダメだった?」

「いいよ。どこでやるの?」

「葵の家でやりたいなー」

「私の家?いいよ。」

「じゃあ、放課後そのまま行っていい?」

「もちろんだよ、純平くんならいつでも来ていいよ」

 よっしゃー、葵の家に行けるぞ。

 そんな感じで興奮していると、教員に当てられた。

「広澤、ここ答えてみろ」

 えぇー、全く分からねえわ。

「わからないです」

 教員が呆れたような顔をして、ため息をつきながら言ってきた。

「なら、ちゃんと授業を受けろ」

 呆れられたなこれは。

「すいません」

「じゃあ、八重桜答えてみろ 」

 葵がそっと席から立ち上がった。

「そこの答えは、この計算式を使って、こうですか?」

「あぁ、正解だ」

 また、葵はそっと席に付いた。

 ほんとに頭いいよな、羨ましいぞ。

 見つめていると、葵はこちらに気が付いたのか少し頬を紅くした。

 うーん、可愛い!

 まさしく、天使だな。

「純平くん、そんなに見つめられると恥ずかしいよ」

「やっぱり、葵は可愛いなと」

 俺がそう言うと、葵は更に紅くなり。

「そんなに褒めても何も出ないよ」

 と言って、叩いてきた。

 そんな姿も可愛い!

 しかし、真面目に授業受けないと、ほんとにテストがまずいな。

 その後も、葵が可愛くて、授業に集中出来なかった。


「純平くん、帰ろー」

 今日一日頑張った放課後。

 クラスの皆が帰る準備をしてる中、葵が元気に声をかけてきた。

「おっ、純平、葵ちゃんとラブラブだなー」

「どうだ、勇気。ラブラブだろ」

 勇気は最近気を使ってか、いつも一緒にお昼を食べてたのに、クラスの他のやつと食べるようになっていた。

「まったく、あの純平がこんな良い彼女つくるか。モブになるって言ってた頃が懐かしいよ」

「だから、俺はちょっと幸せなモブを目指すことにしたぜ」

「結局、モブは変わらないのかよ」

 俺としては、そこまで気遣いのできるお前に彼女が居ないことの方が驚きだがな。

 はっ!?

 これが真のモブってやつか!?

「まあ、お前達が幸せそうで何よりだよ」

「勇気……」

「で、葵ちゃんとはどこまでいったんだ??」

「どこまでって?」

 何が言いたいかは分かっているが、とりあえず聞いておいた。

「そんな事、言わなくても分かるだろ?」

「し、知らねーな」

「お前が答えてくれないなら、葵ちゃんに直接聞こうかな」

 何!?葵に直接聞くだと!

「どこまでいったんだよ?」

「教えるわけねーだろ。馬鹿か」

「えー、残念だな」

 教えてもいい気がするが、教えたら確実にからかわれるから教えない。

「でもな、男なら邪な気持ちがあると思うが、ちゃんと相手の気持ちも考えてやれよ?」

「そんなこと、言われなくても」

「そうだな、余計なお世話だったかな」

「まあ、心配してくれてありがとな」

「俺と純平の仲じゃねーかよ。それじゃ俺は戻るわ」

 ありがとうな、勇気。

 俺は心の中で勇気に感謝した。


「純平くん、今日家に来てくれるんだよね?」

 二人手を繋いで歩く帰り道。

 葵が俺の家に来たいと言ったきた。

「もちろんいくぞ」

「やった。そのまま来てよ?」

「制服は着替えないのか?」

 制服はシワがつきやすいので、着替えてから行くものだと思っていた。

「大丈夫だと思うよ。一日ぐらいなら」

「ん?一日ぐらい?泊まるのか?」

 葵は、恥ずかしそうに俯いていた。

「だめ、かな?」

 グハッ!破壊力バツグンだ。こんなの断れるわけないじゃないか。

「も、もちろんいいぜ」

 今にも鼻血が出そうだった。

「でも、泊まるなら着替えとか用意しないといけないし、それなら、着替えてから行っても」

「いいの、着替えなくても」

 どうしても着替えないらしい、制服姿の葵が拝めるのなら、こちらとしては嬉しいがな。

「準備したら、すぐに純平くん家に来てね」

「わかった。すぐに行くよ」

「今日は一日中一緒にいられるね。楽しみ」

 また、照れながら言ってくれた。爆発しそう。

 世の中のモブの皆さん、モブでも彼女作ることをお勧めします。

「じゃあ、すぐに行くね」

 そうこうしていると、俺の家に到着したので、俺は着替えを取りに家に帰った。

「じゃあ、早く葵の家に行くために、準備しないとな」

 少し浮かれ気分で自宅に入っていった。

皆様、おはこんばんにちは、まっさんです。

今回、更新が遅れてしまい、大変申し訳ありませんでした。

書く時間が無く、とか言い訳になってしまいますね。

なぜ周りのみんなは、あんなにも早いのかと、自分の無力さに驚きです。

そんなことで、更新が遅れてしまった今回ですが、やっぱり女の子と二人きりで女の子と部屋とか、変な想像しちゃいますよね?

男なら仕方ない。

しかし、想像だけで現実にこんなこと無いからと、知り合いにツッコミを入れられまくりの今回でした。

僕の理想では、妹は全員ブラコンで愛してくれるなので、妹が欲しい。

それでは、今回もお楽しみください。

皆様からの、ご意見、ご感想、評価等お待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ