ショッピング
「全然寝れなかった」
今日は葵とのデート?なので、早めに準備して待たせないように、早起きしたが、寝不足感がある。
「お兄ちゃん、まだ起きなくていいの?」
桃華が部屋の前で声をかけてくれた。
ほんとに、妹ってよりお母さんだな。
「起きてるぞ、大丈夫だ」
桃華に返事をしておいて、自分は部屋で着替えをすることにする。
朝の寒さが厳しくなってきている。でも、寒さが気にならないぐらいに楽しみだった。
「お兄ちゃん、おはよ、朝ごはん出来てるから」
よくできた妹だ。
桃華が家に来るまで、レトルト食品や冷凍食品で済ませてたのに、今では手作り料理なんだから、贅沢な気分になる。
「今日は帰りは、何時ぐらいになりそう?」
味噌汁を温めながら、桃華が尋ねてくる。
「うーん、ちょっと分からないかな。なるべく早く帰るようにはしようと思うけど」
「お兄ちゃん、夜中とかに帰るのはやめてね。それと、いかがわしい場所に行っちゃダメだよ」
「行かねーよ!」
まったく、そんな所に行くわけがないだろ。そもそも、行くような関係では今は無いってのに。
「まあ、お兄ちゃん、楽しんできてね」
「おう、いきなりどうした?」
「だって、お兄ちゃん今日、すごく楽しそうな顔してるから」
顔に出てたか。自分では気が付かなかったが、顔に出るぐらい楽しみってことか。
時計を見ると、そろそろいい時間になってきていた。
「ごちそうさま。それじゃ、俺は行ってくるよ」
「いってらっしゃい。楽しんでね」
ほんとに、お母さんみたいだな。
葵の家に迎えに行った。
インターフォンを鳴らすと、葵が出てきた。
「おはよ、純平くん」
服装は、寒くなってきたのにミニスカートだった。
女性のファッションに対する意識は、寒さまで吹き飛ばすのか。
そして、悲しい男の性と言うか、どうしてもミニスカートから伸びた美しい脚を見てしまう。
そんな俺に気がついたのか、葵が少し頬を緩めた。
「純平くん、気になるの?好きなだけ見てもいいよ」
葵がスカートの端を持ち、下まで見えてしまいそうな状態になった。
やはり、悲しいことに目を離せない。
「あほ、可愛い女の子がそんな事するなよ」
あまりに恥ずかしくて、後ろを向いてしまった。
俺と葵は、新しく出来たショッピングモールに来ていた。
「やっぱり人が多いね、純平くん」
「そうだな、出来てばかりだから、仕方ないか」
新しく出来たショッピングモール。
数年前から出来ると、噂になっていた。
そして完成前には、ここに店を出すことになっているメーカーから、家のポストに大量のチラシが入るようになり、完成したらこの人の多さだ。
「はぐれたら困るから」
ギュッと葵が手を握ってきた。
「これなら、はぐれないね」
「お前な…」
二人で歩いて、どうしても葵の手の感触が気になる。
なんで、こんなにも柔らかいのか?俺、手汗とか大丈夫だよな。
緊張している俺とは対称的に、葵は嬉しそうだ。しかし、少し頬が赤い気がする。
時間はお昼頃なので二人で食事をとる事にした。
昼食後、俺達は備え付けのベンチに座り、これからどこに行くか相談していた。
「葵は、どこか行きたいところある?」
入る時に貰ったマップを見ながら相談してみると。
「私、ここに行ってみたかったの」
葵が指さしたのは、流行の服やアクセサリーを取り扱っているお店だ。
「じゃあ、ここに行こうか」
「純平くんはどこか行きたいところ無いの?」
「俺は、葵の行きたいところに行けたら満足だよ」
なぜか葵が顔を真っ赤に染めている。俺、何か変な事言ったかな?
「純平くん、それ告白みたいだよ」
指摘されて、気がついた。
さすがに俺も、恥ずかしくなってきた。
「と、とりあえず葵の言ってた店に行くぞ!」
誤魔化すように、そのお店に向かう事にした。
「ふぅ、疲れた」
「ありがとう、純平くん。」
ショッピングモールの外に出て、帰り道を二人で歩いていた。
どうやらお店に行って、葵のファッション魂に火をつけてしまったようだ。
そこからは、あちらこちらの店を行ったりきたりで、両手にいっぱいの袋が、いつの間にかできていた。
「何言ってんだよ。お前が満足してくれたなら、今日誘って良かったよ」
「ありがとうね」
人混みでもないのに、二人はまだ手をつないでいる。
そして、少しの沈黙の後、俺は今日の目的を果たすために、葵に声をかけた。
「なあ、葵。あそこの公園に少しよって行かないか?」
「公園?いいよ」
二人で公園に向かい歩く。
そして、公園に到着するとベンチに腰掛け、葵の前に膝をついた。
皆さまこんにちは、まっさんです。
新作も書き始めて、こちらも書いておりますが、やはり、純平と桃華と葵が居ると、落ち着くと言いますか、実家のような安心感。
何でしょうね?この感覚は。
そして、少しだけ内容を書かせていただきますと、やっと進展か?と言うような状態になっております。
まっさんの小説は少し展開が遅いので、待っていただいた方も多いかと思います。
それは今後の課題ということで。
それでは、今回もお楽しみください。




