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              →  葵を選ぶ


                桃華を選ぶ


               なうろーでぃんぐ


 俺の選択、俺は葵を好きになった事に気がついた。

 しかし、好きになってどう接したら良いのか分からなかった。

 もし、いつも通りの日常じゃなくなったら、もし拒まれてしまったら、そう考えていると時計の針がちょうど真上を向いて、重なっていた。

 俺達の気持ちもかさなっているのかな?

 そうこう考えていると瞼が重くなって、俺の意識は深い闇に飲み込まれていった。


「純平くん、私を好きになってくれたのは嬉しいけど、私、本気じゃなかったんだよ。こうなったら、もう今まで通りじゃ居られない。今までありがとうさようなら」

「ちょっと待ってくれ、葵、おい行かないでくれ、待ってくれよ」

「ついてこないで、私はあなたの事をなんとも思ってないから」


 はっ!?、どうやら夢のようだ。

 にしてもなんて嫌な夢なんだ。

 私はあなたの事をなんとも思っていないから。

 その言葉が俺の頭の中をひたすらループしていた。

 おかげで服が汗でぐっしょりと濡れていた、時計を見てみると午前5時だ。

 俺はシャワーを浴びて、汗といろいろ流そうと思い、浴室に向かった。


「お兄ちゃん、今日は早起きだね」

 シャワーを浴び、リビングでインスタントのコーヒを飲んでいると桃華が起きてきた。

 桃華は慣れた手つきで朝食を作り始めた。

「なんか、眠れなくてな」

「そっか、今日は雨でも降るのかな?」

「なんでだよ?」

「だって、お兄ちゃんが早起きだよ、雨か、世界の終わりだよ今日は」

 なんて失礼な、俺だってたまには早起きするよ。早起きってよりも、嫌な夢で目が覚めて眠れなくなっただけなんだけども。

「朝ごはんもう少しかかるからゆっくりしておいてね」

 そう言われてテレビをつけると、日本の政治はとか、海外情勢がとか株価がとかやっていた。

 正直そんな事どうでもいい。

 さようなら

 未だにその言葉が頭から離れない。

 葵に実際に言われると考えたら、これは地獄だな。

「ウワァァァン、桃華、お兄ちゃん爆発しそう」

「えっ!?、えっ!?、どうしたのお兄ちゃん?、やっぱ今日は世界の終わり!?」

「お兄ちゃんにとっては、世界の終わりが見えた気分だよ〜!」

「まったくわけがわからないよ、お兄ちゃん大丈夫?」

 葵の事を考えると、不安と期待で悶えてしまう。

 やっぱり俺は葵の事が…

「ウワァァァン、俺ってどうなってんだ〜!」

「それはこっちが聞きたいよ〜。もうすぐご飯が出来るから、静かに座って待ってて」


 今日の目覚めは最悪だった、だが学校ではそこまで眠くなかったのだ。

「おっ、純平がこの時間起きてるぞ、今日は世界の終わりか?」

「勇気、俺だって真面目に授業を受ける時だってあるさ。てかお前の俺のイメージどんなんだよ!」

 ほんとに桃華もそうだが、人を見て世界の終わりとか失礼だろ。そんなに俺が早起きしたり、授業受けてたりするのが珍しいかよ。

「純平くん、起きてるの!?なんで!?」

 騒いでいると、葵がこちらに来ていた。

「なんでって言われてもな、学校なんだから授業ぐらい受けるだろ」

「勇気くん、早く机の下に隠れないと大地震がくるかも」

「ほんとにお前らさ...」

 いくら俺でもさすがにへこむぞ。

 すると突然、葵が近づいて来て。

「純平くん、熱でもあるんじゃない?」

 葵のおでこと、俺のおでこがピタッとひっついた。

「うーん、熱は無さそうかな」

 彼女の吸い込まれそうな大きな瞳が、俺の目の前にある。そう意識すると恥ずかしくなってきた。

「どうしたの純平くん、顔が赤いよ?、それに汗もかいてるみたいだしやっぱり風邪かな?」

「えっ、そうかな?、普通と思うんだけど」

「この汗は普通じゃなくない?、保健室行く?」

「いやいや、大丈夫だから心配すんなよ」

 なんだ、この感覚はこんなにも恥ずかしいものだったのか?

「純平くん、辛かったらちゃんと言うんだよ」

「お、おう。大丈夫だから心配ないぞ」


 今日一日俺はどうしちまったんだ。葵に声をかけられると、うまく喋れない。いつもならツッコミの一つや二つ入れてやれるのに、今日はまったくできなかった。

 原因は分かっている。俺が葵の事を意識してるからで、自分が葵の事が好きと気がついてしまったからで…

「むわぁぁぁぁ!」

 人間かどうかも分からない奇声を上げてしまった。

「お兄ちゃんどうしたの!?、今、人間じゃないような声が聞こえてきたよ!?」

 自分の部屋で奇声を上げたおかげで、キッチンから桃華が慌てて部屋まで来てしまった。

「大丈夫だ、問題ない。」

「大丈夫なら変な声出さないでよ、家に宇宙人でも居るかと思ったじゃん。後、ご飯できたから食べよ?」

「ああ、じゃあ頂きに行こうか」


 食事中も、その後も葵の事が頭から離れない。

 人を好きになった事が無かったが、好きになるとここまで苦しいものなのか。

 世の恋する乙女は大変だな。そして俺も、恋する青年になってしまった。

 一日中葵の事を考えてしまう。

 彼女は今何をしてるのか、主にその事をずっと考えている。俺は彼女の事が好きだが、もし、葵に断られたら今まで通りとはいかない。

 彼女と話も出来なくなると思うと、告白するのが怖い。

 頭を抱え悩んでいたら時計の針は、午前二時を指していた。

 そろそろ寝ないと明日の授業に影響が出てしまう。

 眠ろうと思って布団に潜り込むが、一向に眠れる気配がない。

 眠ろうとして目を閉じる度に葵の笑顔が映りだす。

 結局、一睡も出来ないまま学校に行く時間になってしまった。


皆様お元気でしょうか?まっさんです。

投稿が大幅に遅れてしまって申し訳ございません。

私も冬休みをいただいておりました

この冬、アニメ聖地行ったり田舎帰ったりでまったくゆっくり出来ずに現在に至ります。

今回俺は、ついに選んじまったああああああああ。

桃華ファンの方もご心配なく、ちゃんとルートを考えておりますので。

長くなりましたが、今回もお楽しみください。

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