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言の葉の家へようこそ ~言語オタクが異世界を満喫する話~  作者: 菖蒲月
第一章 【幼少期編】

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25.おや?ヴォルフ兄様の様子が・・・?

主人公の自国語は「」、は外国語は<>で表記しています。

 管理事務所からの協力依頼も無事に取り付けることが出来たので、本日の日程はあと一つ。

フェレーリ侯爵家所有の商船で、下級船員に実際にどんな困り事があるか、聴き取りをさせて貰うこと。


 管理事務所を出た時点で、パオロ様がフェレーリ家の侍従を船への先触れに出してくれたので、少し時間をおいて向かうことになった。


 事前に、パオロ様とカルロのお父様であるフェレーリ侯爵様 (アレッシ小父様(おじさま)と呼んで欲しいってウルウルされたわ[苦笑])からも、船での聴き取りに協力するようにと、通達を出してくれているそうなので、そちらは特に問題ないはず。


 先触れに出ている侍従が戻り次第、向かう手筈になっているので、それまで港の船を眺めながら待っていると、カルロが興奮した様子で話しかけてきた。


<マリーナは凄いね!色々な話を知っていて、大人の人ともちゃんとお話が出来るもの。僕も兄上の補佐だから、もっとたくさん勉強して、マリーナの様に役に立てるように頑張るよ!!(マリーナは天使だし賢いから、友達として側に居る僕も、恥ずかしくないようにしなくちゃ!)>


<カルロ、ほめれくれてありがとう♪でもわたしは、ちがうくにのことばやぶんかを、しらべるのがすきなだけなの。それがたまたまやくにたてたけど、もっとたくさんのことを、べんきょうしたいわ!おおきくなったら、たくさんのくにへいって、じぶんのめでいろいろと、みてまわるのがゆめなの。いっしょにがんばりましょうね♪>


 今回、たくさんの船を目の当たりにしたり、外国の話を聞いたりしたことで、まだ知られていない外の国を自分の目で見て回りたい!と強く感じたのだ。


 前世とは違って簡単にネットで外国の情報が手に入ることはなく、我が家でも交流のある国については、本などで調べることは出来たけど、それもすぐに情報が更新される訳では無いから、情報自体が古くて、今の情報とは相違してしまっていることもあると思うしね。


 更に言えば、交流が希薄な国の内容に関しては、実際に訪れた商人などが話した事を本にまとめていたり、人伝に伝わっていた噂のようなものが事実のように書かれていたり、情報の信憑性も怪しい内容が多いのだ。


 折角、神様に初めて会う国の人ともお話が出来るスキルを貰ったんだし、私があちこち回って、色々な国の情報をまとめた本を出すのも面白そうだよね。日本みたいな国もあるかもしれないしね♪


 そんな風にまだ見ぬ異国に思いを馳せていると、うちのシスコン兄弟が何やら過剰反応を示していた。


「なに!?マリーナ、色々な国に行きたいのかい?お兄様が連れて行ってあげるよ。」


「そうだぞ、外は危ないからマリーナだけじゃ心配だ。俺が一緒に行ってやるからな!」


 そうだった、お兄様達を始めとした我が家の家族は、大変過保護なのでした・・・。

説得は大変そうだなぁ・・・でも、やりたいことの為だし、今からしっかり根回しして絶対実現させるぞ!!


<ギルにいさまは、じきりょうしゅとして、わがやとりょうみんを、まもってもらわなくてはなりませんし、ヴォルフにいさまは、おじいさまといっしょに、だいじなアンカーのうみとみなとを、まもってほしいです。わたしは、そのあいだにいろいろな、がいこくのじょうほうをあつめてきます。マリーナもみんなのおやくにたちたいのです。かみさまからいただいたスキルも、ただしくいかしていきたいのですしね。>


<マリーナ・・・。そうか、そんなことを考えていたんだね。大事な妹を外に送り出すのは、断腸の思いに他ならないが、確かにマリーナのスキルで得られる、外の国の情報は大変有益だと思う。父様達も毎回送り出す度に泣くだろうが、最終的には理解してくれると思うよ。でも、まだマリーナが大きくなるまでは時間はあるし、安心して送り出せるように、ちゃんと準備を整えるからね!>


<俺もお祖父様と一緒に鍛えてアンカーの海の安全はしっかり守る!そして、マリーナに同行できる腕の立つ護衛達を今からお祖父様に鍛えて貰うことにするぞ。>


<おにいさまたち、ありがとう!だいすきよ♪>


 前世での家族も仲が良くて大好きだったけど、今世の家族はすごい溺愛ッぷりで、過保護な面はあるものの、やりたいことはやらせてくれて、応援もしてくれるし、最高の家族なのです♪



 そんな風に、マリーナとギル達兄弟が戯れている様子を、仲が良いな~と横で見ていたカルロにパオロがソッと近づいてきて、


<カルロ、お前もマリーナ嬢に着いていきたいんだろ?あの様子では、彼女を守れる位には身体も鍛えて、色々と知識もつけないと、バイエルン家から同行者に認めて貰えないと思うぞ。>


<兄上。そうだね。マリーナは神様から賜った素晴らしいスキルもあるし、それだけじゃなくすでに知識も凄いから、ボヤボヤしていたら置いて行かれてしまいそうだね。僕も色々と頑張って、同行者として認めて貰えるようにならないとね。(僕はマリーナの友達だから、いつも一緒に居ないとね!誰にもマリーナの隣は譲らないよ・・・)>


 え?何かうちのカルロから黒いオーラを感じるんだが・・・[汗]

まぁ、勉強したり身体を鍛えることは無駄にはならないだろうし、兄としては応援したいところだけど、マリーナ嬢への恋心は自覚していないのに、すでに独占欲みたいなのがありそうなのがちょっと心配ではあるかな・・・うん、まあ、多分大丈夫だろう。多少の腹黒さは貴族としては必要だしね。



 そこに、フェレーリ家の侍従が戻ってきて、少し船まで距離があるとのことで、馬車で向かうことになった。



◇◇◇



 やってきましたフェレーリ侯爵家所有の商船です。

周りの船と比較してもかなり大きいことが分かる立派なものだ。


 こんなに近くで船を見るのは初めてだし、これから船に乗り込むことを考えるとワクワクです♪


 兄様達はお父様やお祖父様のお仕事について行くことがあるので、何度も船に乗ったことがあるそうで、慣れた様子である。

私は初めてな上に、揺れる船での移動は小さい私には危ないとの判断で、船の乗り降りや船内での移動は、ギル兄様の抱っこになりました。


<じゃあ、ここからはパオロが主導で話を進めてくれ。その方が話が早いだろう。>


<オッケー。船長なんかとは俺が話すけど、この前カルロがパーティーで言っていたと思うけど、俺も普段は上級船員としか接してないから、下級船員との話はカルロが聞いてくれた方が良いかもな。カルロいけるか?>


<はい、兄上。やってみます。>


 確かに、パーティーの時にパオロ様は下級船員とは接してないって言ってたね。


 エル従兄様とフラン従姉様には何のことか分からないので、『カルロはメーア王国語が完璧ではないので、両親や兄が仕事の時は船で侍従や下級船員と留守番をしていたこととか、逆にジッとしていられない悪戯っ子のパオロ様は小さい時から船でのお留守番をさせられず、面倒を見る侍従と一緒に両親の仕事に連れて行かれていたので、下級船員と接する機会がなかったこと」など、簡単にパーティーの時に聞いた話を教えた。


 それを聞いたエル従兄様とフラン従姉様は、ハッキリと呆れたという表情を浮かべている。


<パオロ・・・。それはどうかと思うよ。留守番させるのを危険だと判断するレベルの悪戯って、何をしたんだよ。同じ兄という立場の者として、もうちょっと頑張って欲しいね。>


<本当にその通りだと思うわ。うちのエル兄様はもちろん、ギルも兄として素晴らしいお手本だもの。あのヴォルフだって、マリーナが生まれてからは、兄としての自覚が出てきたみたいだしね。あなたは、何でも出来る分、あまり本気にならない、いいえ、なれないのでしょうけど、カルロにフォローさせるばかりの兄ではないはずよ。このプロジェクトでは、各領地でそれぞれ同時に、大きな差が出ないように、進めて行く必要があるのだから、責任者としての手腕をしっかりと発揮してちょうだいな。>


 エル従兄様は、同じ兄という立場からの呆れが大きいのだろうけど、フラン従姉様の場合は、やれば出来るのにやろうとしないことや、その分自分がしっかりしなくちゃとカルロに思わせていることに、実はちょっと怒ってるみたいだね。


 てか、ヴォルフ兄様は何でちょっと嬉しそうなの???

あ~、普段は素直じゃない言動の多いフラン従姉様が、パオロ様へ怒りの感情を向けていることで、少し無防備になって、ヴォルフ兄様を褒めたのが嬉しかったのかな?


 ギル兄様とエル従兄様が、何か生温い目線でヴォルフ兄様を見ているって事は・・・。

これって、そういう事・・・なのかな?


 ギル兄様とエル従兄様を見ると、うんうんと頷いているので、どうやらヴォルフ兄様はフラン従姉様を好ましく思っているらしい。(本人に自覚は無さそうだけど・・・)


 でも、ヴォルフ兄様ってば、少し前まではフラン従姉様のこと、ちょっと苦手だって言ってたのに、いつの間にそんな事になったのやら。

後で、ギル兄様に聞いてみよ~っと♪



 甲板で出迎えてくれた船長や船員達のところに着くまで、フラン従姉様にチクチク言われていたパオロ様は、普段そこまで言われることが少ないのか、タジタジになっており、少し笑ってしまった。


 これで、パオロ様も少し本気になってくれるといいな~。

フラン従姉様がここまで言うのは、カルロのためでもあるだろうけど、同時進行する他の領地の責任者であるエル従兄様やギル兄様に、迷惑が掛かったら許さん!という気持ちもあるだろうね。


 人に注意したり、怒ったりする行為って疲れるから、どうでもいい人には絶対にしないよね。

やっぱり、他の人のために一生懸命になれるフラン従姉様は素敵なレディだよね♪


 さて、フラン従姉様にここまで言わせたんだから、パオロ様にはガシガシ働いて貰いましょう!


最後まで読んでいただきありがとうございます(ღ˘⌣˘ღ)

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