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言の葉の家へようこそ ~言語オタクが異世界を満喫する話~  作者: 菖蒲月
第一章 【幼少期編】

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19.続・楽しい晩餐 複数視点あり

主人公の自国語は「」、は外国語は<>で表記しています。


【大人達のテーブル(男性陣) Side ライナー】


 このテーブルには、バイエルン家 (前伯爵ヴェルナー・現伯爵ライナー)、アイヒベルク家 (前侯爵ロナルト・現侯爵クリストフ)、フェレーリ家 (現侯爵アレッシオ)が席に着いている。


 バイエルン家とアイヒベルク家は、親戚であるため何度も交流があり仲がよい。

フェレーリ家とは、同じ大陸の国同士とはいえ、大陸の両端同士で陸での交流がほぼ無かったこともあり、海での貿易が活発になった近年で付き合いが密になった家である。


アイヒベルク家とフェレーリ家は、陸と海でそれぞれ貿易に携わっていることもあり、直接の取引などは無いが、貿易に関しての悩みなどは共通することも多く、バイエルン家を通じて交流があるので、年も近いこの3家当主は互いを名前で呼ぶなど気心がしれており、とてもリラックスした空気での晩餐となっていた。


「ライナー、パーティーではカルロが世話になった。パオロとステファニアには厳重に注意しておいた。マリーナ嬢に気付いて貰えなかったら、カルロを一人で待たせることになっていただろう。感謝している。まだ3歳なのにしっかりしたご令嬢だな。」


「ああ、マリーナは天使なんだ。気配りが上手な子でね。あのパーティーも、みんなに楽しんで貰えるようにと、マリーナが考えたアイディアがたくさんあったんだよ。そんな中で、一人でいたカルロを放っておけなかったんだろうね。」


「そうそう!パーティーでも、食べられ無いものを避けられる工夫や、始めて見る料理にもビックリだったけど、それよりもマリーナにはアイヒベルク家全員を助けて貰ったんだ!」

と、義兄であり親友でもあるクリストフと、義父のロナルトが同じくらいの熱量で頷いている。


 んん?どういうことかな?

父に視線を向けるが、父も分かってないみたいで困惑顔をしている。


「クリス、マリーナがアイヒベルク侯爵家を助けたとはどういうことなんだい?」


「10歳になったフランが子供向けのお茶会に参加し始めたことで、他家の令息や令嬢とトラブルになった話を、前に少し相談しただろう?」


 確かに、少し前にクリスからそのような相談を受けていたな、と思い出す。

父とアレッシオにも分かるように、クリストフが事の経緯を説明する。


「ああ、そうだったね。淑女としての所作も教養も申し分無いフランがどうして・・・と不思議に思っていたんだ。レーナにもヘレーネから同じような内容の相談が来ていたみたいで、信じられない思いだったが、その件が関係あるのかい?」


「そうなんだ。晩餐の前にギル・ヴォルフ・マリーナが改めて挨拶に来てくれたんだけど、その時の挨拶でフランがヴォルフとマリーナに失礼な物言いをしてしまってね。『またか!』と思って、すぐにフランに代わってエルや私たちが謝ったんだけど、マリーナが面白い事を言い出してね。」


「マリーナが?」


「ああ、どうやらフランはツンデレなのだそうだよ(笑)」


「「「 ツンデレ? 」」」


 ツンデレとはなんだ?父もアレッシオも分からないらしい。


 クリスと義父が先ほどあった事を説明してくれた。

マリーナがどうしてフランはツンデレだと思ったのか、そしてフランの発言とその本当の意味、過去のトラブルの経緯などを順番に解きほぐしてくれたお陰で、フランの事を理解してあげることが出来たのだとか。


「マリーナには本当に感謝している。このまま、フランを理解出来ずにトラブルが続くようだったら、我々がフランを信じてあげられなくなるだけではなく、フラン本人も心を閉ざしてしまうことになったかもしれない。いつもライナーが言っているけど、マリーナは我が家を救ってくれた天使だ。スキルの事もそうだし、神様もマリーナが素晴らしい子だとちゃんと分かっておられるのだと、改めて嬉しく思ったよ。ライナー、マリーナに困ったことがあればアイヒベルク侯爵家が必ず力になると誓おう。」


「ああ、フランは淑女として素晴らしいが、少し気が強いところが心配だと思っていたが、気が強いのではなくて、自分の心を素直に出せずに、苦しんだ末の強がりだったのだと、先ほどフランの静かな涙をみて分かった。誰よりも儂らがフランを理解して信じてあげなくてはならない事を、マリーナには改めて気付かせて貰ったよ。」


 クリスと義父が本当に感謝していることが伝わってくる。


「もちろん、我がフェレーリ侯爵家も何かあれば必ず力になるぞ!」


「クリストフ。義父殿。アレッシオもありがとう。マリーナはスキルを授かった事で、トラブルに見舞われることもあると思う。その時は頼らせて貰えると嬉しい。」


 その言葉に、クリスや義父、アレッシオ、そして父までが任せろとばかりに力強く頷いてくれた。


 うちのマリーナは本当に天使なのかもしれないな。

私たち家族はもちろんだが、マリーナが関わった人達をどんどん幸せにしているようだ。

スキル保ちのマリーナの味方が増えることは、今後起こりうるトラブルへの対処に大変ありがたいことだし、何かあれば助け合えるようにお互いに大事にする関係でいたいと思う。


「さて、実はマリーナが言い出した案に、ギルやヴォルフ、パオロ君とカルロ君が肉付けをしたプロジェクト案があって、それについて明日にでも、3家交えて話が出来たらと思うがどうだろう?」


「ああ、パオロとカルロから聞いている。面白い事を考えたな。具体的な内容次第だけど、時間とお金を掛けてもやってみる価値はありそうだと思う。フェレーリ家は喜んで参加しよう!」

アレッシオは事前に子供達から話を聞いていたのか、かなり乗り気な様子だ。


「プロジェクト案?」

クリスと義父は初耳だったので、簡単に概要だけ説明し、プロジェクトの発案者である子供達が明日、プレゼンをするので良かったら参加してほしいと伝える。


「へえ、なかなか興味深い内容だね。言葉の問題は拗れると厄介だし、それが未然に防げるかもしれないなら、やってみる価値はあるだろうね。」

クリスと義父も興味を持ってくれたようだ。


「では、詳しい話は明日にして、我が家自慢のスペシャルメニューを堪能しようじゃないか。乾杯!」


「「「「 乾杯! 」」」」




【おまけ 子供達テーブル再び 一部Side エルンスト】


 本日2度目のスペシャルメニューを堪能し、食後のデザートにスペシャルプリン (プリンアラモードの豪華版)を食べてまったりしていると、何やら女性陣のテーブルが盛り上がっているようだ。


 いつもは淑女として完璧な女性達だけに、少女の様にキャッキャと盛り上がっている様子は、とても微笑ましい。

フラン従姉様と目を合わせると、同じ事を思っていたのか、とても優しい表情をしていたので、今日くらいは淑女じゃ無くたっていいよね!と私たちもにっこりと微笑みあった。


 同じように盛り上がる女性陣のテーブルを見ていたカルロが、


<母上があんなに楽しそうなのは初めて見たよ。さっき、僕の件で父上から叱られてしまって、少し落ち込んでいたから心配していたんだけど、すごく楽しそうで安心したよ。僕はマリーナに助けて貰ったけど、母上もマリーナの母君達に助けて貰ったみたいだね。マリーナ、僕を助けてくれて、友達になってくれて本当にありがとう♪>


<わたしもはじめてのおともだちがカルロで、とってもうれしいわ♪かあさまとカルロのおかあさまも、きっとおともだちになったのね。わたしたちも、おとなになってもなかよしでいましょうね♪>


<うん、約束だよ///>




そんな会話を聞いていた年長組 (ギル・ヴォルフ・エル・フラン・パオロ)が内緒話。


<何とも可愛らしい会話だけど、多分うちのカルロはマリーナ嬢に一目惚れだと思うぞ。いまは恋愛感情とか分かってないから、お友達止まりだけど、どうなるかな~。マリーナ嬢、うちにお嫁に来てくれたら嬉しいな~♪>


<パオロ、巫山戯たことを言うんじゃ無い!誰が嫁にやるか!!マリーナはうちでずっと私たちと過ごすんだ!>


<そうだ、そうだ!マリーナは家族が大好きだからな!俺がずっと守ってやるし、嫁には行かない!!>


 あ~ぁ、パオロもこうなるって分かってて煽るんだから、まったく・・・。

この兄弟の様子では、マリーナをお嫁に貰う男は大変だろうね。

さらにライナー叔父さんと、ヴェルナー前伯爵まで出てきそうだし、かなり手強そうだよ。


 でも、カルロなら何となく全てを乗り越えてしまいそうな気がするんだよな~。

まぁ、僕にとってもマリーナは可愛い従妹だし、フランとの仲を取り持ってくれた恩もあるから、邪魔はしないまでも、積極的に応援することも出来ないかな。

カルロには、マリーナに相応しい男になって貰わないとね♪


 なんて事を考えて一人で納得している僕と、未だに言い合いを続けているギル・ヴォルフ・パオロをみていたフランが、


<男ってホントお子ちゃまだわ。エル兄様が何を考えているかは大体分かるけど、あのマリーナが中途半端な男を選ぶわけないじゃない。それより自分たちの心配をしなさいよ。>


 と、呆れながら呟いた事には、全く気付いてもいなかった。



 んん?カルロと話しながら、スペシャルプリンを食べ終わって顔をあげると、兄様達とパオロ様は何だかじゃれ合ってるし、エル従兄様はうっすら笑いながらうんうん頷いてるし、フラン従姉様はそんな様子を見ながら呆れた表情をしている・・・。


 え?どういう状況!?

隣でカルロも困惑した表情をしているので、カルロも状況が分かっていないみたい。


 ま、いいか。

どのテーブルも、それぞれ楽しそうな雰囲気があり、楽しめているようでなによりだね。


 パーティーもあって、大変な1日だったけど、初めてのお友達が出来たり、可愛いツンデレなお従姉様と仲良くなれたり、美味しい物もたくさん食べれたし、大満足の1日でした♪


 さて、明日からはプロジェクトに向けての第一歩として、3家当主へのプレゼンがあるし、頑張らないとね!

やってみたいこともたくさんあるし、どれなら出来るか、みんなで考えるのが楽しみ楽しみ♪


最後まで読んでいただきありがとうございます(ღ˘⌣˘ღ)

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