1.青天の霹靂
本日、3話(プロローグ、1話、2話)投稿しています。
6月の某日。梅雨の合間の貴重な晴れの日。
午後3時頃という社会人ならまだ忙しく仕事をしている時間帯だけど、私は公園で遊ぶ子供たちを横目にとても清々しい気持ちで歩いていた。
子供たちがしりとりをして遊んでいる声を聞きながら、小学生の頃に「ことわざ」の面白さに嵌まっていた頃のことを懐かしく思い出していた。
ことわざの本を読みあさっては、読書好きの親友とどちらが多くことわざを知っているかを競いながら、学校から帰ったのがすごく楽しかったなぁ。
そんな風に現実逃避をしながらぼんやりと歩いていたのが悪かったのか、
キキーーーーーッ!!!!!!!!!!!
という、けたたましい音の後で、ドンッ!という衝撃を全身に感じた。
たくさんの人が自分に駆け寄ってきている様子が見えると共に、ボールを持って泣きそうな顔でこちらを見ている男の子が視界に入った。
周りにはたくさんの人が居るのに音が何も聞こえないのが不思議に思うと共に、
『あぁ・・・自分はボールを追いかけて飛び出した男の子を避けた車に撥ねられたのか・・・』
と、妙に納得してしまった。
意外に冷静な自分に驚きつつも、自分に残された時間が僅かなことを感じる。
会社でトラブルに巻き込まれて人間関係に疲れていた事もあり、あまり自分自身への未練と言ったものは感じないが、唯一の心残りは家族にもう会えないことだろう。
社会人になってから親孝行でもしていればよかったな・・・後悔先に立たずとは昔の人は上手いこと言うよね。
先ほどから私の手を握って泣きながら声を掛けてくれている(何て言っているかは全然聞こえないけど・・・)男性がおり、恐らくはこの人が運転手さんだろう。
この人も可哀想に・・・残りの時間が尽きるまでもうあまり時間が無いが、もう少し頑張れ自分!!と最期の気力を振り絞る。
「ヒューヒュー・・・あなたも・・・ボールの子も・・・もう泣かないで。ゼィゼィ・・・私の家族に・・・幸せだった・・・ヒュー・・・ありがとうと・・・伝えて。・・・ゲホゲホッッッ」
「***!***!************!!」
「******!*****、******!」
運転手さんと男の子が何か言っているがもう聞き取ることが出来ない。
家族に伝言も頼めたし、法的な問題はどうにも出来ないけど、運転手さんと男の子のこの先の人生に少しでも優しい未来が訪れるといいなと思う。
あー、家族のみんなビックリするだろうなぁ。ごめんね。
大好きだよ、さようなら・・・。
そしてテレビの電源が切れるようにプツッと意識が途切れた。
最後まで読んでいただきありがとうございます(ღ˘⌣˘ღ)
初投稿なので、本日はプロローグを含めて3話を同時投稿しています。
明日からは、毎日20時に1話投稿となります。




