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言の葉の家へようこそ ~言語オタクが異世界を満喫する話~  作者: 菖蒲月
第一章 【幼少期編】

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11.お子様ランチスペシャル♪

主人公の自国語は「」、は外国語は<>で表記しています。

 お兄様達とパオロ様に声を掛けてテーブルを離れると、パオロ様もお兄様達のテーブルに移動して、親睦を深めることにしたみたい。


 改めて自己紹介しつつ、「あれが美味しかった」「これも美味しかった」と言い合っていて、あちらはあちらで仲良くなれそうで良かった。


<カルロ、たべてはいけないものや、にがてなものはある?>


<うーん、辛いのと酸っぱいのは苦手だけど、食べられないものは無いよ。>


<からいのとすっぱいのはわたしもにがてよ。でも、たべられないものがないのはすごいわ!>


<ありがとう。お父様が商会を営んでいるから船で交易をする事が多くて、長い船旅では食料がとても貴重だから、好き嫌いは普段からしないようにと言い聞かされているんだ。体質的にどうしてもダメっていう物は別だけどね。>


<そっか、すごいね!じゃあ、とくにきぼうがなければ、わたしのオススメをたべてみない?>


<うん、マリーナのオススメを食べてみたいな。>


<まかせて!たのしみにしててね♪>


 ふっふっふっ、是非ともここまで一人で頑張ったカルロに食べさせてあげたい物があるのよ。


 今回のパーティー用メニューを決めるに当たって、料理人達とたくさんコミュニケーションをとって、希望通りの味になるまで何度も試作して貰ったから、どれも自信作なのは間違い無いんだけど・・・。


 実は、会場係の使用人達にメニューの説明と試食をお願いしたのとは別に、会場係ではない使用人の皆にも賄いの一部として少しずつメニューの試作品を出していたのよ。


 そしたら、試食の後には屋敷のあちこちから「私はあれが好き」「私はこっちが好き」と言った会話が耳に入っきて、そこからちょっと思いついてどのメニューが美味しかったかのアンケートとして、ジャンル(大人向け・子供向け・スイーツ)毎に一人二つずつ選んで貰ったの。


 それをまとめたら人気ランキングみたいなのが出来たので、みんなに公表してみたら「自分の選んだ料理が上位に入ってたー!」って喜んだり、料理人的には自信があったメニューが上位に入っていなくて落ち込んだと思ったら、料理人達がメニューの改良に燃え出したりと面白い効果があったのよ。


 ちなみに、パーティー当日までに何度も改良と試食を重ねているので、ランキングは第7回まであるよ♪


 ずっと上位に入り続けている物もあれば、料理人の渾身の改良で上位に食い込んだ物もあって、みんなも楽しみながらパーティーの準備に取り組んでくれたみたいで良かったぁ。


 そして、その上位メニューを集めた、関係者のみが知る裏メニュー・・・『スペシャル』


 各ジャンル毎のスペシャルメニューがあり、それぞれの上位メニューで構成され、それをバランス良く一皿に盛り付けた文字通りスペシャルなセットとなっている。


 お兄様達ももちろん知ってはいるが、彼らは自分のお気に入りのメニューをガッツリ食べたい人達なので、あまりスペシャルメニューには興味がないようだ・・・。


 お子様ランチコーナーについている専属の料理人に、少しだけ小声で


「おこさまランチスペシャルを2つ、おねがい。」


「マリーナお嬢様、承知致しました。出来ましたらお持ちしますので、テーブルにてお待ち下さい。」


「ありがとう!たのしみにしてるね♪」


 料理人もスペシャルと聞いて、一瞬ニヤリとしつつも、すぐに澄ました顔で承諾して準備を始めてくれた。


<カルロ、いまかぞくと、しようにんたちしかしらない、おこさまランチスペシャルをたのんだから、たのしみにしててね♪>


<わぁ、よく分からないけど何か凄そうだね!凄く楽しみだ。>


<できたらテーブルにもってきてくれるみたいだから、もどってまってよう。>


<うん、マリーナありがとう。>


 戻る途中で給仕に飲み物を頼んで、お兄様達がいるテーブルに戻ると、お兄様達は満足するまで食べたのか、ゆっくりと飲み物を飲みながら歓談中だった。


「マリーナ、おかえり。料理は選ばなかったのかい?」


「ギルにいさま、がんばったカルロさまへのごほうびに『アレ(スペシャル)』にしたのよ♪」


「なるほど、『アレ(スペシャル)』ね。」


 ギル兄様が納得したように笑う。横で聞いていたヴォルフ兄様もにんまりしているので、何のことか分かったのだろう。


パオロ様はメーア王国語が分かるのか、「アレ?」と不思議そうに首を捻ってギル兄様に尋ねた。


<ギル、「アレ」って何だい?>


<ああ、家族と使用人達のみが知る裏メニューがあるんだよ。>

と、ギル兄様がスペシャルメニューのことを、パオロ様に詳しく説明している。



 あら、お兄様達は気軽に呼び合う程に仲良くなったのね。気が合いそうで良かった。


ヴォルフ兄様は、ムリーノ王国語の聞き取りはほぼ完璧だけど、まだ話す方は基本的な言葉しか習得できていないから、話すのは専らギル兄様とパオロ様になるし、まだメーア王国語が分からないカルロの為に、今はムリーノ王国語で交流しているみたい。


まぁ、ヴォルフ兄様は普段からそんなにおしゃべりな方では無いから、言葉数が少ないのはいつも通りではあるんだけどね。


ギル兄様とパオロ様の話を何となく聞きながら、隣の席のカルロ様とお腹すいたね~と話していると、お子様ランチスペシャルがテーブルに運ばれてきた。


「お待たせ致しました。お子様ランチスペシャルを2つお持ち致しました。」


「ありがとう。こちらのカルロさまと、わたしにおねがい。」


 キラキラした目で待っているカルロ様と私の前に、お子様ランチスペシャルがソッと置かれた。


オムライスの小山に船が描かれた旗、ナポリタンや唐揚げ、エビフライ、ハンバーグ、ミニグラタン、ポテトサラダ、そして色鮮やかな温野菜・・・うん、彩りも良く盛り付けも完璧♪最高に美味しそう!


<わぁ~、卵が掛かった赤いライスの山に小さな旗が立ってる!それに色々な種類のおかずが少しずつ乗ってるから、見てるだけでも楽しくなっちゃうね♪>


<うふふ、とってもおいしいのよ。がんばったごほうびに、たくさんたべましょう♪>


 よっぽどお腹が空いていたのか、私が半分食べる間に、カルロはもりもり食べてあっという間に完食してしまった。


お子様仕様で少なめの盛り付けだったので、もう少し食べたそうにしていたので、気に入ったおかずがあればおかわり出来るし、このお皿には乗って無いお料理もたくさんあるから、自分で選んでおいでとギル兄様を通訳に付けて送り出した。


最後まで読んでいただきありがとうございます(ღ˘⌣˘ღ)

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