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日の空
東京の空は思っていたよりも重たくて……
遠くで車が行き交う音がする。ここら辺は大して通らないのに、無意味に思える歩道橋が立っていた。そしてその上に私も立っていた。
「うん、うん。大丈夫だって。お母さん心配しすぎ。うん、なんとかやれてるよ。……いや、そうでもないかな……あっ、でもこの前ちょっと失敗しちゃった。フフッ、お父さんまだやってたんだ。じゃあもう切るね。うん。ありがとう。じゃあね」
電話を切って背中を手すりに預ける。
沈みかけの夕日は、私の心と違って真っ赤なオレンジ。
思いっきり伸びをして、眠っていた関節達を一斉に起こす。
「さて。明日も頑張りますかね」
歩道橋を下りると、めずらしく車が横切った。
きっと、明日の空は今日よりずっと軽いだろう……




