決 着
俺は瞑っていた目を開いた。
「大吾に会うか…」
となりでじっと俺を見ている惇の視線は気にせず、俺はまた走り出していた。
「どうかね?」
「これは先生。
まったく素晴しいチームですよ、ICFは。
僕の範疇はとっくに超えてきます。」
「すごい評価だねぇ、君にしては。
しかし結果はこの通りだからね、私たちとは共存に値しないな。」
「おっしゃる通りです、残念ですが。」
「そこそこに、撤収したまえよ、君も。」
「はい、分かりました。」
そう言って電話を切ると不思議そうな顔をして、大吾は、私の顔を覗き込んだ。
「まだまだ随分余裕のようだね、君、いや君達は…」
「そう見える?」
「見えるねぇ、なぜだろうまるで強がりに見えない余裕だ、種明かしはまだ先かな?」
「うーん、自信は無いけど、なんか感じるの。
だって…」
「だって?」
「私を助けるつもりなら、あいつ、足でも折ったんじゃないの?」
「どうゆうこと?」
「こんなに時間かかったことないもの、私を助け出すのに。
おじいちゃんどこにいるの?
爆発ってタイマーで起こせるし、第一爆発が起きてから何分たってるの?
あんた馬鹿じゃないんでしょ。」
少し考えていた大吾の顔から血の気が引いていくのが分かった。
「まさか!」
「そのまさかしかないでしょ、そうなった以上もう間に合わないわ。」
すっと視線を落として、目を閉じ、呼吸を整えているように見えた。
すごく静かに。
「さすがだね、負けた…」
「そうゆう顔のほうがさわやかで好きだなわたしは。
で私を道ずれにする気?」
彼は静かに首を振った。
「最初からそんなつもりはないよ。
君はここから早く出で行きたまえ。
そして龍二に伝えてくれないか?
ありがとう、と。」




