黄 昏
「そろそろ君は消えたほうがいい、これは龍二と俺の戦いだから…」
夕日を見ながら大吾が呟く。
「えっ」
「なにも知らないと思ってた?
君たちのこと。
僕らの組織もそのぐらいの情報網は持ってるつもりだけど。」
「じゃああなたは知ってて?」
「うん、ぶっちゃけ退屈なんだよ、僕。
なにもかもが…」
「ふぅん、私達は退屈しのぎってわけか…高くつくわよ、この退屈しのぎは。」
「そう願いたいね。
僕は零か百の勝負がしたいんだよ。
君達との勝負を純粋に楽しみたい。
自分の限界が見てみたい…」
綺麗な目をして言うわねこの人。
吸い込まれそう。
けど本心みたい…
「老人と僕が両方居ないってリークしたのも僕だし、君の仕掛けた爆弾もすべて除去したし、後は龍二がどう細菌を持ってこの要塞から出るかだけなんだけど…」
「そうゆうことか…それじゃさすがの龍二も無理かもね。」
「随分余裕なんだね、すべて洩れているにも関わらず。」
「余裕があるのはそっちじゃない、すごく感じるけど。」
「そうかな…」
「それに…」
「それに?」
「あなたはどうかわからないけど、私には少なくとも龍二は未知数なのよ、単純にわからない。」
「そこだよ!僕もそうゆう意味で期待してるんだ。
龍二に。
そして大袈裟かもしれないけど、この世でそれが出来るのはあいつしかいないって思ってるんだよ、ほんとに。」
「変わった人ね。」
「お互いにね、早く行って教えてあげなよ、振り出しだって。」
「それがそうもいかないかも。」
困った顔で答えるしかなかった。
またかよとも思った。
グゥイーン!ビー!ビー!ビー!
けたたましい警報音だわね。
お互いの顔を見つめる。
「ねっ、予想出来た?」
この人、なんて嬉しいそうな顔するのかしら。
「たまんないよ!この思考回路が僕には無いんだ!さぁ始めよう!」
「なんなのよ!私、どうしたらいいのよ。
なんで撤去された私の仕掛けた場所で爆発が起きるのよ。
いらなかったんじゃない、私。」
怒る間も無く次々に爆発が起きる。
「惇ちゃんて子も入ってるってことか。
じゃ次は武器庫?」
「逆よ、武器庫はもう終わってるわ。」




