表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/8

潜 入

「山本 結衣?なにもんじゃ?」

「どうやら加田先生の紹介で支援のほうに入ったのが三ヶ月前、来てすぐ支援の方でちょっとした事件がありまして…」

「事件?」

「はい。

 その時の対応が上原から上がってきまして…」

「おぬしの目に留まった…とゆうことか…」

「まぁそうゆうことです。」

 「まぁおぬしがそこまで言うのなら間違いないじゃろうが、いきなりこの要塞にのう…よほどの女じゃな。」

 「すべてにおいて、完璧といわざるおえんでしょうな」

カタン、ノックの音と同じタイミングで老人がグラスを置いた。

 「どうぞ。」

 「失礼します。」

 「ほおう、これはべっぴんさんじゃな。」

鐘巻はいやらしい微笑みを浮かべ、その目だけは笑わず、その女の心をのぞくことに集中していた。

 「君は、相当出来る様じゃが、この要塞に来ること、いやこの要塞をみてなんとも思わんかね?」

「はぁ、それは多少の疑問を感じてはおりますが、反町さんから先生をお名前が出た瞬間に、覚悟を決めておりますので…」

「覚悟?」

「はい。

 私、先生が副総理をなさっている時にすでに感服しておりましたので。」

 「ほう、見所はあるが、わしのどの部分にじゃ。」

 「先生の悪の部分に。」

 「これでも善人で売っておったんじゃがのう、どこで分かる?」

 「人相といいましょうか…細かく言うと目ですね。

 瞳の奥にある、暗闇が見えまして…

この要塞から出て行くことが、永遠に無かったとしても私、悔いは残しはしないと思います。

 そうゆう覚悟ですわ。」

 「大吾が気に入るはずじゃな。

 肝もすわっとるわい、ガッハッハッハッ、まぁお願いする。

 頑張ってくれたまえ。」

 「はい、よろしくお願いします。」


ふぅ〜まっ、こんなもんか…

それにしても、こんな要塞、頭に機械でも入って無かったら、絶対に迷子になるわね。

ながいこと居ればまぁ覚えるんだろうけど。

どうするのかしら龍二は…って考えてもしょうがないし、三日間とにかくうろうろしましょうかね、私は…場所覚えるフリしながら…


「ルートは頭の中だし俺は暇になったな…結衣は間違いないだろうし、武器はあそこにあるし、忙しいお二人さんが居ない三日後に向けて、何かやりのこしたことがないか考えとこうか…」

などと余裕がまだまだあった俺に、インカムから声がしてきた。

「チィース!」

「いらない。」

「えっ!」

「いらない。だ、馬鹿、聞こえねぇのか?」

「そりゃないっすよーりゅうさん。

俺だって来たくて来たわけじゃないし、ドクターに言われて来てんスから…

それに今回、暴れるだけじゃないでしょ?お宝になにかあるとボスも首飛ぶらしいっすから。」

「そんなことしるか、ちゃんとやってやるから、お前は帰れ!」

「たっきもっとさーん、わがまま言わないで下さいよぉ、ボスがうるさかったんでね、今回は…」

「そうだろうな。

だからって俺の任務はお守りじゃねぇだろ?こんなのいらねぇよ。」

「まぁまぁ純ちゃんも、腕上げてるっつうか、腕なんていらないでしょ、ただ運ぶだけなら…」

「だから、運ぶってことは俺か結衣がこの馬鹿に渡すってことだろうが!天才!そこで必ずなんかやるし、やってきたんだよ!こいつわ!」


…長い沈黙。…


「わかり」

「わかった、やらしてやるよ、ただし最後だ、純。

今度やったらその場で殺すぞ。

それでもやるのか?俺は嘘は苦手だぞ。」

 沖本の返事を割って、俺が承諾した。 

 純は涙ぐみながら、なにか決意のようなものを瞳に燃やしながら言葉を吐いた。

「よろしくお願いします…」

「いやぁ、丸く収まって、良かっ」

プチッ。

無線を切ってやった。

「結衣はここには居ないが、やつも命がけだ。

それ忘れんなよ。」

純は言葉が出なくなったらしい、黙って、ただただ頷いていた。



俺は、惇に丸一日かかってミッションの進行を叩き込んだ。

 「すごいっすね、相変わらず。

 随所に無茶苦茶が一杯だ。

 よくいつもいつもこれを普通にやりますね。」

 「俺達には普通だし、大吾や親父、沖本、そして結衣にいたっては、このぐらいじゃなきゃだめねって言われるよ、きっと。

 ただ…」

「ただなんですか?」

「さっきも言った様に、大吾は侵入者が俺だときずいて無くっても、対応出来るってことだ。」

 「うーん…それじゃどうしたら…」

「アドリブだな。」

 「アドリブ?」

「ああ、考えちゃ駄目だ。

 感性の勝負になるだろうな。

 つまり………適当ってことかな。」

 「はぁ〜?適当っすか?」

「感性なんてそんなもんじゃねーの。」

 「大丈夫なんですかね…」

「大丈夫かどうかじゃねーだろ?やんなきゃしょーがねーんだから。」

 「そーですね。」

 と、惇に言ったものの、俺の胸騒ぎが止まることはなかった。

 ずっと感じているこの感覚、大吾との空気感とゆうか、相性の悪さとゆうか…

「死ぬかもしれねぇな」とゆう言葉を俺は飲み込んだ。

 俺達の仕事はそうゆう仕事じゃねーか、なにを今更…驕ってるんだな、絶対死なないとでも思ってんのか、俺は馬鹿になってるのかぼけがきたかどっちかだな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ