傷 跡
さてこれからどうするか…
野宿は久々だが、車を隠し、おおよそ人が来ない場所、しかも敵が見える場所?で起こした火を見つめながら、考えていた。
「今度の仕事はいきあたりばったりとは行かないわね。」結衣も同じことを考えている様だった。
「けど龍二が気にしてるのは、やっぱその反町って人のことでしょ?そんなにすごいの?」
「いや、頭だけならそりゃあ、沖本のほうがいいにきまってるさ。
けど俺が引っかかるのは、きっとそんなことじゃないと思う。
もっと気味が悪い、いつもこっちを見透かされている様な…」
「野性の勘ってやつね。
龍二の野生の勘はばかに出来ないからなぁ。
それで何回も助かってるから……とにかく、今日は寝ましょう。
明日、どうしても行かなくちゃならない訳でもないから。
急ぎで、ってだけでしょ?」
「そうだな。」
言うとおりにしようと思った。
ダダダダダダ、タタタタタタ、ゴゥワーン!
なんだ?これは?
戦場にいる、後で考えれば、夢。
俺は昔お思い出し、夢にうなされてるらしい。
「ヘリはまだか?ジャン!これ以上は食い止められんぞ!ジャン!ジャン?」
そこには頭が半分欠けた戦友がいた。
「いつまで……」
俺は呟やいたのか、心の中で言ったのか、分からなくなっていた。
迫りくる敵、死んでいく戦友、普通の日本じゃまだ小学生ぐらいの子供に銃を向けられ、俺はもうどうかなりそうな状況の中で、ただただ人をどうしたら殺せるか考えていた、自分が生き残る為に…
はっ!と目が覚める…
「女とエッチなことしてる夢でもたまには見ればいいのに…」
火をじっと見ながら、膝を抱えて呟いている結衣がいた。
この女は俺があの頃の夢しか見ないのを知っている唯一の女だった。
「もう朝なのか…」コーヒーの香りを感じながら、また首筋につたう寝汗を拭っていた。
さてどうしようかな?しかし敵はあの大吾だ。
もしかして今現在、俺達の場所さえ確認されているかもな。
などと考えながら、「尻尾まいて逃げるか?」結衣に聞いてみた。
「逃げる気なんか最初から無いくせに…」
そうゆうことだな…




