人形遊びはもう終わった
ねえ、燃えてしまいます。焚き火の火の粉が私のドレスの裾を焦がします。
ねえ、私なんてもう要らないのでしょう?
子供の頃の玩具は処分する。もう要らないから、と貴方がお母様に言ったのが聞こえます。
貴方。
あの日々はもう過去なのですね。
貴方はまだ幼くて、可愛い男の子だった。
いつしか貴方は私を物置に放り込み、広い世界に出て行きました。
そうして幾年か経って暗闇に光が差し込んで、
扉から入ってきたのは忘れもしない、貴方です。
また昔のように戻れると思った私が馬鹿だったのでしょうか?
貴方は私の髪を持って、焚き火の中に私を投げ込みました。
さようなら。大人になった貴方。