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人形遊びはもう終わった

作者: 宮崎三樹

 ねえ、燃えてしまいます。焚き火の火の粉が私のドレスの裾を焦がします。

 ねえ、私なんてもう要らないのでしょう?

 子供の頃の玩具は処分する。もう要らないから、と貴方がお母様に言ったのが聞こえます。

 貴方。


 あの日々はもう過去なのですね。

 貴方はまだ幼くて、可愛い男の子だった。

 いつしか貴方は私を物置に放り込み、広い世界に出て行きました。

 そうして幾年か経って暗闇に光が差し込んで、

 扉から入ってきたのは忘れもしない、貴方です。

 また昔のように戻れると思った私が馬鹿だったのでしょうか?

 貴方は私の髪を持って、焚き火の中に私を投げ込みました。

 さようなら。大人になった貴方。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 広い世界に出て行きました というところが、写実的でありながらも人形のロマンスさがこめられていて、 切なくもかわいらしい [一言] 人形は捨てられる運命にある ということは誰でも知っている …
2012/02/19 23:52 退会済み
管理
[一言] 『あの時のおもちゃ、捨てなければよかったのになぁ』と、今でも思う時があります。これから、いろんなものを捨てられなくなってしまいそうです。
感想一覧
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