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神はこの世に4つの生命を宿した。
善を司る天使。
悪を司る悪魔。
死を司る人間。
そして、生を司る俺を。
この世にはどうにもならないこともある。
人間はいつか死ぬ。
誰でも死ぬ。
死に大も小も多いも少ないもない。
死は死だ。
人間にとって死は平等なことであり、絶対だ。
神は人間に死ぬことを許した。
俺には無く、俺が望んで止まないことを。
人間にとって時間はとても大切な物。
時間は俺にとって無意味な物。
生物に体内時計があるとしたら、俺の時計は壊れている。
ネジが取れている。
いや。
それ以前に、針が無いのかもしれない。
もう、慣れた。
出会いと別れを繰り返すことに。
もう、慣れた。
自分が人間じゃないとを思い知らされることに。
もう、慣れたはずなんだ・・・。