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歌人

作者: 白玉さんご
掲載日:2026/08/19

私は歌うのが好きだ。

でも恥ずかしいから、人前で歌うのは苦手だ。


家で1人留守番をしている時はいつもベランダで歌っている。

知っている曲、とりあえず頭に思い浮かんだ曲、創作の歌。


今日も学校が終わり、いつも通り家に帰る。

誰もいないガランとした室内、静かな空間はどこか不気味で苦手だ。

あまり日差しが入らないから、電気を付けないと日中でも室内は仄暗い。

両親が使っている寝室を抜けて、ベランダに私は向かう。


窓を開けてベランダに出て、コンクリートの床に座り込み壁によりかかる。

私はひとしきり歌った、抑え込んでいた感情を外に流すように。

歌は声に感情を乗せて気持ちを浄化してくれる、この時間が大好きだ。


しかし


突然掠れた大人の男性であるかのような声で



「あ"ぁ"ー」



と、右耳元のすぐ側でそれなりの声量で聞こえる。





私の体は硬直して青ざめる。





家には誰もいない、もちろん振り返っても誰もいない。

歌につられて一緒に歌ってくれたのだろうか、あれは一体何だったのだろうか。

10年以上経った今でも、あの声は今にも耳元で聞こえるかの如く感覚が残っている。


あの日から私がベランダで歌う事はなくなった。

最後までご拝読いただき、ありがとうございます。

これは私が小学生の頃体験した怖い話です、小さい頃はたくさん不思議な体験をしたのですがエピソードトークとして残してみたいと思い書いてみました。


他の話についても随時更新していく予定です。

当時は親等に幻聴だとか幻覚だとか言われましたが、私は数々の体験を経験して幽霊、いわゆる得体の存在が知れないもの、科学的には証明できない出来事は存在すると思っています。


いつかこれはこういう仕組みがあってこうなってる、という答えを誰かが教えてくれたりしないかなと人生の密かな目標にしています。

今まで私の人生で出会った人の中では、原因を証明できるものは誰もいませんでした。


お待ちしております。

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