♪127.10年くらい詩が描けなかった
ほんっとに描けませんでした。
昔から、歌詞を描いておりました。曲もつけて、デモもいくつか録って。
でも、ある時期を境に、歌詞をほとんど描けなくなったのです。
それは洋楽(おもに、ヘヴィ・メタル)を本格的に聴くようになってから。
そのとき、描けなくなった理由はふたつでした。
① こんなにかっこいいものがあるなら、私なんかが描く必要ないや
② こんなにかっこいいものがあるなら、私の描くものなんか、敵うはずないや
①はまだ、いいのです。
たしかに私も、じぶんのほしい種類のものが足りないから、時給自足のように描いていたタイプですが。じぶんのほしい種類のものがたくさんあるなら、それを手本にさらに明確に、じぶんのほしいものを突き詰めて描いていこうと思えるタイプでもあります。
ですが、深刻なのは②のほう。
精神的な「飢え」や「欠損」を埋めるように描くだけでなく、満たされていてもそこから「果実」を結ぶように描くこともある私にとって、いちばん筆と心を挫かれるのは——「無力感」でした。
以降、私は10年ものあいだ、ほとんど歌詞を描くことなく生きたのです。
そして、ふと、悪ふざけのように描いた自由詩3編。
そこから、また描けるかもと、また筆をとりはじめましたが、あら不思議。
いまでは、かつての何倍もの量と、かつてよりずっといい詩を描けるようになりました(歌詞だけでなく、自由詩も描くようになったからでもありますが)。
ちくしょう、悪くないのは描けても、なかなかいいのは描けねえな。
そんなふうに思いますし、「微力感」にはつねに苛まれますが。
かつてほどの、筆と心を挫かれるような「無力感」は、なんとかはねのけております。
……身のほどを知って諦めてるせいで、「無力感」に、にぶくなっただけかもしれませんがね(苦笑)
まだ、もうしばらくは描けると思うので、よければおつきあいくださると嬉しいです。
詩を描けないあいだ、なにをやっていたかとゆうと……。