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2018年6月 お題「あめの日」その2

「どうしてこんな雨の中を行かなきゃならんのです!」


 悪路を走るカボチャの馬車。御者の悲鳴はどしゃぶりの雨にかき消された。


「こんな大雨じゃあ舞踏会だって中止でさぁ!」


「つべこべ言わずにお城へやってちょうだい」


 入ってくる雨を払いのけ、灰かぶりと嘲笑われた女は叫んだ。


「明日なんか無いわ。今夜だけなのよ!」


「あんたあの魔女にからかわれたんでさぁ! だってそうでしょうや。人生にたった一度のチャンスがどうしてこんな雨の日なんです!」


「人生が変わるそのたった一度の日が晴れているはずないじゃない! この雨は、私のこれまでをきれいさっぱり洗い流す、祝福の雨なのよ!」


「へっ……ちげえねえ!」


 祝福の雨の中、鞭の音が響く。

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