表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とある夏の空想  作者: Caramel
2章
23/34

2.21

市内の中央部に着く。相変わらず人が多い。

ここまで人が多いと少しばかり気分が悪くなる。

だがしかし、僕は買い物をしに来たのだ。ここで帰る訳にはいく筈もなく、人の流れに合わせつつ目的地へと向かう。



目的地は駅からおよそ5分の所にある家電量販店である。

リパブリック讃歌をアレンジしたテーマ曲で有名な店だ。


今日、僕はイヤホンを買いに来たのだ。

今週の月曜日であったか、僕はイヤホンを何処かへ落としてしまったのだ。

無くて困るという事は無いのだが、やはりあった方が便利である。

そして買うのであるならばそれなりに良い物を買おうという事でこの店へやって来たのである。

さて、イヤホンが置いてある地下一階へ向かおう。



散々迷った挙句僕は1万弱ほどのイヤホンを買い店を出た。低音に好評のある密閉型イヤホンである。

さっそく開封し耳に付ける。


……うん、良く低温が響いている。いい物だ。

僕は一昔前のロックを聞きながら次の目的地へと向かった。



駅の端の方にひっそりと店を開いている喫茶店。まるでここが街の中心であることを忘れさせるような空間だ。

僕はブレンドコーヒーを啜りつつ、煙草を一服やる。

やはり喫茶店は良い。

ここまでゆったりと出来る空間は他に無いだろう。

さらには煙草を吸える空間が減る中、貴重な喫煙場所ともなっている。



ゆったりとしつつ、今週を振り返る。

毎日見た謎の死体のこと、それに昴とのこと。

それぞれが混ざり合ってより複雑な気分にしてゆく。

香り高い珈琲と少しだけヤニ臭い煙草が混じるこの空間のように。


何様にも表現しようのない感情。


少しだけ僕の心を仄暗くしていった。


感想、批評お待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ