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とある夏の空想  作者: Caramel
2章
22/34

2.20

日曜日、朝。


今日もいつも通りの日常を過ごせそうだ。

何処かへ出掛けようかな……パンをおもむろに頬張りながら考える。

偶には町外れの滝を見に行くのもいいかもしれない。

……よし、行こう。

と僕は家を出た。



滝の最寄り駅へは電車で20分程揺られると着く。秋には滝へ続く小川沿いの紅葉が美しく、多くの人が訪れる名所だ。もっとも夏前の今ではちらほらと人が見られる程度である。


駅から滝へ向けて延々と歩く。

少し歩いただけで少し息が切れてくる。もうかなりの間運動をしていない。体力不足を痛感する。

体温が上がり、喉が渇く。

我慢しつつ、僕はただ歩いた。



1時間程歩いただろうか。ようやく滝に着く。

やはり壮観だ。

太い一本の筋そこから分かれる無数の細い筋。

それぞれが合わさって素晴らしい光景を描いている。


ああ、美しいことだ。心が癒される。

やはり、滝はいいものだ。



帰りの道は下り坂なので先程よりは多少楽である。しかし目的を達成した今の方がややつらく感じる。仕方なく僕は途中の茶屋で一服することにした。


冷たい茶が体に染みわたり、喉の渇きが消えていく。

ただの茶であるのに格別に旨く感じるのは何故だろうか。

ぼーっとしながら茶を飲む。

何も考えない時間はいいものだ。



3杯ほど飲んだ所で店を出る。

もう昼過ぎである。


今日は駅の傍の店で昼食を摂ることにしよう。たしかこの辺りには旨いそば屋があったはずである。

少しだけ足を速めつつ、僕は駅へと向かった。



駅のすぐ横にある蕎麦屋に入る。店内は落ち着いた雰囲気である。

今日の定食はせいろそばとハイカラ丼らしい。……これを頼むことにする。


頼んでから15分程でそばがくる。まずは何も付けず頂く。

……うん、そばの香りが口に広がる。旨い。

次からは少しだけつゆに付けて食べる。決して付け過ぎてはいけない、そばの繊細な香りが消えてしまう。

ああ……旨い。

そばと鰹の香りがお互いを潰すことなく素晴らしい調和を生み出している。


半分ほどそばを食べ終わった後、次はハイカラ丼を食べる。

これは俗に言う木の葉丼だ。ふわふわの卵に蒲鉾と青ネギが綴じられている。

一口食べる。

ああ……旨い。旨い出汁が卵に染みこみ素晴らしく旨い。

ああ、米に合う。思わず箸が進む。あっという間に小鉢の中のハイカラ丼は僕の胃の中へと消えてしまった。

……少しだけ寂しい。



ああ、旨かった。

勘定を済ませ、店を出る。非常に満足のいく昼食だった。

いつもコンビニ弁当ばかり食べていると、たまには旨いものも食べたくなってしまう。なので週末にはよく僕は食べ歩きをするのだ。もう何件も周っているが、やはりそばはこの店が一番旨い。ただ少し残念なのが、やや高めの値段であるという事だ。一人暮らしの大学生にはやや厳しい。なので稀にしか食べることが出来ない。



さて、次は何処へ向かおうか。

このままこの辺りの自然を楽しむのも良い。

が、市内で買い物をすることに決めた。

僕は駅から急行列車に乗り込んだ。



たまには飯テロ回でも・・・なお著者は金が無くて蕎麦なんて滅多に食べれないです。

感想、批評お待ちしています。

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