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とある夏の空想  作者: Caramel
2章
18/34

2.16

全ての講義が終わり、大学を出る。


「やあ、祐介」


門を出たところで遼太郎に声を掛けられた。

「今日はあまり話せなかったからね。やはり日常的な行為をしないと少し違和感を感じるよ。」


・・・つまりは寂しかったんだな。

「君がそう思うのならそうなのかもしれないね。」


ツンデレキャラかな?

「まあ冗談は置いといて、祐介。君はまた死体を見たのかい?」

今日のはそこまで心臓に悪くはなかった。さほど外傷も見られなかったし。

僕は自然とそう返答してしまう。


「・・・やはり君は死体に慣れているようだね。異常な速さで。」

やはり僕はおかしくなってしまっている。周りからも気付かれる速さで。


頭が痛い。


辛い。


苦しい。


ふと視界が傾く。



「どうしたんだい、祐介!?」

その声で意識を取り戻す。危ない、少し落ちそうになっていた。


・・・すまん、少し自己嫌悪に陥っていただけだ。大丈夫だ。

「大丈夫な訳あるか!顔を真っ青にして、汗もこんなにかいて!」

遼太郎が僕を支える。

すまない・・・。もう大丈夫だ。

少しふらつきつつも、自分の足で立つ。


久しぶりに遼太郎が感情を激しくさせるのを見た。

「すまない、君にはこの話題はタブーなようだね。もうこの話題をするのはよしておくよ。」

そうしてくれると助かる。



この様にひと悶着あったものの、何時ものように喫茶店に寄りいつも通りの会話をした後、無事帰宅した。


しかし明日はどう過ごそうか。

久しぶりに一人で過ごす休日となりそうだ。



そう思いつつ、僕は夢の世界へと旅立っていった。



それが悪夢だとは知らずに。


感想、批評お待ちしています。

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