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とある夏の空想  作者: Caramel
2章
17/34

2.15

午前の講義が終わり、昼休憩に入る。

つい先ほど死体を見たばかりというのに、僕は昼食を拒むことをしない。

ああ、苦しい。

自己嫌悪に陥りながら食べようとすると、


「村上君、こんにちは。」


彼女に声を掛けられた。



遼太郎よりも先に声を掛けてくるとは珍しい。

そう思いつつ簡単な返答をする。


また、彼女との会話が始まる。

まるでずっと前から友人であるような他愛もない会話。

それをして過ごす時間は僕にとって心地よいものだった。



故に、僕は見逃してしまった。


とても簡単なことを。


「じゃあ次、私実験だから早めに行くね。」

彼女はそう言って去っていった。


少しばかり寂しい気分になりつつも食堂を出ようとする。

すると、

「やあ、祐介。」


遼太郎に声を掛けられた。



もしかしてだが、こいつ、聞いていたのか?

「君に話しかけようとしたらすでに山崎さんと話していたからさ、間に割り込めるような雰囲気でも無かったからね。」

そうか・・・それは悪いことをしたな。


「別にいいのさ、祐介。でもさ、一つ質問があるんだ。」

なんだ?ろくな質問である気がしないぞ。


「彼女と何かあったの?付き合ったとかさ?」

・・・はぁ?

そんな訳ないだろう。まだ友人ですらないというのに。


「でも周りから見るとまさにそれにしか見えなかったよ。」

そんな事は断じてない。



とまあ、遼太郎とも何時ものように話しつつ食堂を出た。


感想、批評お待ちしています。

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