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2.14
金曜日、朝。
いつものように大学へ向かう。
明日からは休日である。どうしても金曜日は少しばかり胸が躍る。
そんな気分はソレが視界に入った瞬間消え失せた。
いつもの道沿いの小さな児童公園。
黄色のブランコに一本のロープでぶら下がるそれは。
まぎれもなく、女性の死体だった。
今日はやけに刺激的じゃないな。
それが僕の第一印象だった。
最早僕の感覚は完全に狂っていた。
たった一週間死体を見続けただけで。
ああ、なんと恐ろしい事だろう。
僕が僕でなくなっていく。
ただ怖い。
この人間が僕になるのが怖い。
・・・こんな人間を僕とは認めたくない。
ただ、僕は大学へ向かう。
ただ、憂鬱な気分で。
ああ、足が重い。
ああ、やけに心が痛い。
ああ。
ただ、ただ。
辛い。
忙しくて短いです。すみません。
感想、批評お待ちしています。




