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とある夏の空想  作者: Caramel
2章
12/34

2.10

軽く彼女から自己紹介をしてもらった。

名前は山崎昴。僕や遼太郎と同じ二回生である。

趣味は特にないらしい。友人も多くはないと聞いている。

「昨日東野君に急に声を掛けられて少し話をしないかって、あんまりそんな経験したことなかったから思わず二つ返事でokしちゃったの。」

・・・この子は本当に大丈夫なのだろうか。心配になる。

「でその時に村上君の話になったの。やけに東野君が君について熱く語ってね、そこまで言われると直接会いたくなるじゃない。だから無理やりお願いして連れてきてもらったの。」

・・・遼太郎、素知らぬ顔で横を向いていてもバレバレだぞ。というか君が気になった子じゃなかったのか・・・?

「いや、最初は不思議な子だなと思って話しかけたのだけど、少し話したら何故かやけに親近感を感じてね。冷静に考えてみたら君に似ているからだと思うんだ。」

そうか・・・?

「そうさ、君も彼女も至って普通だ。怖いくらい普通だ。特に特徴もなく、欠点と言えば普通過ぎる位しかない。」

君は横に彼女がいるのを忘れてないかな?

「ちょっと東野君、それは私に対しての悪口かな?」

少し微笑みながら先程と変わらない口調で彼女は言う。

・・・少し怖い。


とまあ他愛もない話を三人で延々としたわけだ。

気が付けば日が暮れている。彼女は僕や遼太郎とは反対方向の列車に乗るらしい。

「お話楽しかったよ、村上君。東野君も無理なお願いしてごめんね。じゃあまた機会があったらよろしくね。」

彼女はそういうと、反対側のプラットホームへの階段へ向かう。

彼女の姿が見えなくなってから、遼太郎は僕に言った。

「今日彼女は言わなかったけど、実は前々から君を気にしていたらしい。」

確かに、遼太郎が軽く話しただけであそこまで興味を持つ訳がない。

「彼女は君に気があるのは間違いない。」

そうかい、だがしばらくは恋愛なんて御免だ。

と思いつつ、僕たちもホームへ向かった。


ようやく話の流れが決まった・・・

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