サモス教会へ
サモス教会を見つけ中へ行こうとしたら、
門番に止められてしまった、、
なぜだ?
ヘラ姉さんが大司教という人に
話しは通しておくと言ってたのに、、
そう思いながら念の為、
門番に大司教との面会を求めると、
断れてしまい、
どうするか悩んだ末、
俺は宿に行くことにした。
何となく直感で入ったその宿は、
とても暖かい雰囲気で、
活気もあり、漂って来る匂いは
間違いなく美味しい料理だろう
俺が出入口の前に立っていると、
小さな女の子が出迎えてくれた。
「いらっしゃい!
お兄ちゃん泊まってきますか?」
この子はどうやらお店の子らしい。
「うん、とりあえず3日間お願いできるかな?」
俺は小さな女の子に笑いかけそう聞くと、
奥から母親らしき人が来た。
「お兄さんごめんなさいね、
娘が失礼な事しませんでしたか?」
「そんなことなかったですよ。
立派に応対してくれましたよ。」
女将さんは笑顔で娘の頭を撫で
俺の宿泊日数と食事野有無を確認して
部屋に案内してもらった。
「この部屋を使ってださい。
お風呂は地下に大浴場がありますので、
そちらをご利用くださいね」
そう言って女将さんには下に行った。
この宿で1番広い部屋しか空いてなかった為、
金貨3枚で泊まらせてもらう事になった。
ソファーに腰掛けてどうやって
サモス教会に入るか考えてみるが
忍び込むか?いやいや、、
それじゃダメダメ、、
そうやって1人で悩んでると、
扉からさっきの娘さんがこっちを見てた為、
声を掛けてみる。
「どうしたの?何かある?」
そう聞いてみるがモジモジしてて、
返答がない、、
とりあえず俺はソファから立ち、
扉を空けると、
その先にはエリスに詰め寄られてたシルが居た。
「あれ?シルがどうして此処に?」
疑問を口にすると
「ここの宿は叔父と叔母の宿なんです、
この子は私の従姉妹で、
それで私はここでアルバイトしてまして、、」
シルは恥ずかしそうに話す。
「扉の前でっていうのもなんだから、
部屋の中で話そうか?」
そう言ってシルと女の子を招き入れた。
「お兄ちゃん、何か悩んでるの?」
女の子は部屋に入るなり、
さっき悩んでた事を聞いてくれる。
「そうなんだよ、、
サモス教会の人と話したいんだけど、
此処に来る前に行ったら門番に帰らされちゃって」
俺は苦笑いでサモス教会での出来事を話す。
「ハル君は教会に入りたいの?
教会は午後3時には関係者以外入れないから、
たぶんハル君が行った時間だと、、」
シルが申し訳なさそうに教えてくれた。
「そういう事だったのか、、
危うく忍び込もうとしてたよ」
俺は冗談で言うと。
「お兄ちゃんそんな事したらダメだよ!」
「アルカちゃん、ハル君の冗談だよ。」
ひとしきり楽しく談笑して、
2人は部屋から出て行った。
そして俺はシルから聞いたサモス教会は午後3時には閉まるという情報を得たので、
今日はお風呂に入って休む事にした。
翌朝
「お兄ちゃん、、お兄ちゃん!」
アルカの声で目覚めると、
「あれ、、アルカちゃん?おはよう、、」
そう言ってベッドから起き上がり、
欠伸をして目を擦る。
「お兄ちゃん!ご飯できてるから下に来てね!」
そう言って笑って下に行ってしまった。
窓の外を見ると学園の生徒や、冒険者、
商売人達で街が賑わっていた。
俺は寝巻きから
ヘラ姉さんにもらった私腹に着替え
朝食を食べる為に下に降りる。
適当に空いた席に座ってると、
アルカがトレイを持ってやって来る。
「はい!お兄ちゃん!」
そう言って渡されたのは、
トーストが2枚、
クラムチャウダー、
ポテトサラダ
ホットコーヒーが乗った朝食であった。
「ありがとう、アルカちゃん。
どれも美味しそうだよ。」
俺が褒めると、アルカちゃんは嬉しそうに笑い
パタパタと厨房に帰って行った。
「いただきます」
俺は朝食を残さず食べ終え
食後のコーヒーを飲んでいると、
食器を下げにアルカちゃんが来た。
「お兄ちゃん!お料理は美味しかった?」
食器を片しながらアルカちゃんが聞いてきたので
どれも美味しかったと伝え、
ルンルンで食器を下げて戻ったて行った。
俺は1度部屋に戻り身支度を整え、
サモス教会へ向かった。
昨日の夕方に歩いた時には気づかなかったが、
この街、、イヤ、
学園の生徒は露骨に階級が引くい側が損をし
虐げられてるのが浮き彫りに見える。
その様子を見ても大人達は助けもしないし、
止めもしない。
俺はイヤな気分になりながらも、
目的地でサモス教会にたどり着いた。
昨日の夕方とは違い、
教会には一般人も多く入ってるので、
問題なく教会の敷地に入る事ができた。
「ここがヘラ姉さんが言ってたサモス教会か、
教会の人は何処だろ?」
そんな事をつぶやきながら、
礼拝堂?聖堂?とか言われてる建物に入る。
建物の中はどことなく
神界のじいちゃんの神殿にも、
ヘラ姉さんの神殿にも似ていて。
まだ1週間ちょっとしか経ってないのに、
懐かしさを覚える。
じいちゃんとヘラ姉さんは元気かな?
そんな事思いながら歩いてると、
祈りを捧げてる1人のシスターを見つけ、
話しかけて見た。
「お姉さん、お祈り中すいません。
ここの大司教さんに会いたいんですが、
何処に行けば会えるでしょうか?」
シスターは俺に気づき祈りを止めて、
クスっと笑い、答えてくれた。
「私がこのサモス教会の大司教ルイスよ。
あなたがヘラ様が言ってたハルね?」
俺は偶然話しかけた人が大司教という人物で
少し戸惑ったが細かい事はとりあえず置いとく。
ルイスさんの見た目は俺よりも
2つか3つくらい年上ぐらいだろうか?
「ヘラ姉さんにここへ行けと言われまして、
ルイスさんが大司教だとは思わなかったです。
てっきり普通のシスターさんかと。」
俺は苦笑いでそう言う。
「そうよね、大司教だなんて肩書きなんて
偉ぶってるおじいちゃんとか
おばあちゃんがやってそうだものね?」
ルイスはイタズラそうな顔で笑う。
「あなたはずいぶん神様達に愛されてるのね?」
「愛されてると思います、、
じいちゃんやヘラ姉さんが居なければ、
きっと俺は此処に居なかったと思うから。」
ルイスの問に俺は照れくさそうに答えた。
ルイスは慈愛の目で俺を見て微笑み
そしてヘラから託された事を話す。
「実はヘラ様から神託があって、
ハルがこの学園都市に来たら
世話をしてやってくれと頼まれてね」
俺を宗教利用するつもりか?
そんな事を考えてると、
「大丈夫よ、あなたを宗教利用はしない
それがヘラ様との約束だしね。」
「ヘラ姉さんとはどんな約束をしたんですか?」
ルイスは語り出した。
息子同然のハルを宗教利用しない事、
ハルの手助けをする事、
そしてハルが学園入学する時の後ろ盾となる事。
ルイスは俺を見て微笑み、
「ヘラ様が言ってた通りね。」
「それって、どういう意味ですか?」
「それはヘラ様と私の秘密よ。」
そう言ってルイスは立ち上がり、
「さて、、
あなたのアルカディア学園に入る為の願書や
予備の制服、お金もある程度渡すわ。
頑張ってね!ハル君。」
そう言って別室に案内された。




