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ぽこちん、東京へ行く
ぽこちんは、こうじっぴの身体から、ふとした拍子に旅に出た。
「行かねば…あいちゃんのために…!」
ぽこちんは、ぽよんぽよんと揺れながら、福島の山を越え、川を越え、サービスエリアでは温泉まんじゅうを買い、「ちん…お土産だ…」とつぶやいた。
途中、風でふわりと飛んできたタンポポの綿毛に乗って空を舞う。
「やばい、チンが飛ぶとは…!」と通行人に叫ばれながらも、ぽこちんは東京へ向かって一直線!
上野に着いた頃にはすっかりスリムに日焼けしていて、雷門の前で自撮りして、浅草寺で健康を祈願。
「悪霊退散、安らかに…」
やっとのことであいちゃんの家にたどり着くと、そっとドアの前に置手紙を残した。
「今はそっとしておくけど、応援してるぞ。チンより。」
そしてまたぽよん…と帰っていったのであった。