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バウンティ・クロニクル~賞金狩りのVRMMO~  作者: アトラ


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準備万端

 広大な豊潤平野(ほうじゅんへいや)の中心部に位置する「ラ・シーロ」は数多くの新参プレイヤーが最初に立ち寄る街である。


 暖かみのある木材をふんだんに使用した中世風な建物が立ち並んでおり、まるで海外旅行にでも来たかのような感覚を味合わせてくれるような街であった。


 今は夏休み期間中ということもあり、多くの初心者ユーザーで賑わっていた。


(仮面付けてる人意外と多いんだなぁ……)


 バウンティクロニクルは、現実世界の体と同期されているため、顔を見られたくない人が大勢いるとみた。これなら上手く紛れ込めそうだ……と思ったが、俺は大きな失態をしていた事に気づく。


(あ、プレイヤーネームって頭上に表示されるのか……)


 検証に夢中で一番重要なことを見逃していた。フウリという名前を俺が知っていたのはそういうことだったのだ。まあ、距離があればプレイヤーネームは消えるし一応意味はあるのだが……


 ――ともかく、出来ることからこなして行こう。


「おう、いらっしゃい」


 街中ではNPCが経営しているショップで、武器や防具、アイテムなどを購入出来るらしい


 てなわけで、ショップに訪れた俺は、店頭に立つ髭の生やした中年のおっさんNPCに声をかけられる。何ら人間と大差のない見た目に若干萎縮しつつも、ここに来た目的を述べる。


「おっさん、アイテムを売りにきたんだが……」


「おう。お前さんの目の前にあるパネルで売ることができるぜ。それと、俺はこう見えて25歳なんだ。おっさんは勘弁してくれよ」


 どうみてもおっさんだろ……というのはさておき、冗談交じりに言った「おっさん」という言葉に反応を示したことに驚いた。最近のNPCって進化してるんだなぁ。


 若干気になる点はあれど、言われた通りパネルに触れてみる。


「俺のインベントリが同期されてる……」


 恐らく、パネルに触れた瞬間データを読み取ったのだろう。


 ちょっとしたシステムに感動しつつ、脳死でドロップアイテムを全て売り、G(ゴールド)に変えた。


「合計10300G(ゴールド)か……ってドロップアイテム超重要じゃんか!」


 ドロップアイテムの重要性を確認したところで、続いて武器欄を見る。


 ・双刀 10000G(ゴールド)


 ・乱刀(五月雨) 50000G(ゴールド)


 ・真刀(暁) 75000G(ゴールド)


「んん、一番安いので10000G(ゴールド)はちょっとなあ……」


 プレイヤーが最初に所持している武器は初心者ボーナスなのか耐久力が存在しない。チュートリアル(ホラゲー)で武器が壊れたのは、裏技攻略を防ぐためのシステムなのだろう。まあチートでも使わない限り不可能だとおもうけど。


 てなわけで、武器は一旦そのままでいいかな。ついでに装備も見たけど高かったので却下。


「回復薬は……買いだな」


 ・回復薬(小) 50G(ゴールド)

 ・回復薬(中) 100G(ゴールド)

 ・回復薬(大) 500G(ゴールド)


 防御力が過疎いとはいえ、余程のことがない限りワンパンで殺られることは無いだろうと自分に言い聞かせ、悩みに悩んだ末、小、中、大の回復薬を5個ずつ購入した。


「また来いよぉ!」


 後ろで叫ぶおっさんの声をバックに、軽やかな足取りで立ち去った。






 さて、準備が整ったところで次のエリアに行きたいところだが、ステータスポイントを振るのを忘れていた。高い武器や防具を買わなかったのはそのためだ。


 ―――――――――――――――

【プレイヤーネーム】ルア

  Lv.9

【職業】侍

【所持金】7050G(ゴールド)


 HP(体力) :55

 MP (魔力):15

 ATK(攻撃力):30

 DEF(防御力) :5

 ST (スタミナ):20

 DEX(技能):15

 AGI(俊敏性):30

 CRI(会心):10

 LUK(運) :10


 守護霊:無し


【スキル】

 ・ムーンスラッシュ

 ・スピードブースト

 ・ラックカウンター


【装備】

 右手 日本刀

 左手 無し

 頭 猫の仮面(黒)

 胴 ロングコート(赤)

 腰 無し

 足 ブーツ(黒)


【アクセサリー】

 ・なし


 ―――――――――――――――

 40ポイントを懐にステータスと睨めっこを重ね、脳内で試行錯誤していると……


「ラックカウンター……?」


 確か、レベル5で手に入ったスキルだったはずだ。狩りに夢中で存在そのものを忘れていた。


 ・ラックカウンター

 使用すると、赤いエフェクトが発生。攻撃を防いだ際、LUKの数値に応じてカウンター発生率と威力が増加。


「これ……幸運振り確定案件だよな……」


 幸運はアイテムのドロップ率や、その他もろもろに作用するとガイドに書いてあった。そして、ラックカウンターは幸運値によってカウンターの発生率と威力が上がるスキルである。


 要は、ポイントを幸運に振ることによって、一石二鳥以上の価値があるというわけだ。


 てなわけで、振り終えた結果がこちら。


 ―――――――――――――――

【プレイヤーネーム】ルア

  Lv.9

【職業】侍

【所持金】3050G(ゴールド)


 HP(体力):55

 MP(魔力):15

 ATK(攻撃力):45

 DEF (防御力):5

 ST (スタミナ): 20

 DEX(技能):30

 AGI(俊敏性):30

 CRI(会心):10

 LUK (運):20


 守護霊:無し


 スキル

 ・ムーンスラッシュ

 ・スピードブースト

 ・ラックカウンター


【装備】

 右手 日本刀

 左手 無し

 頭 猫の仮面(黒)

 胴 ロングコート(赤)

 腰 無し

 足 ブーツ(黒)


【アクセサリー】

 ・なし


 ―――――――――――――――

 結果的に、LUK(運)に10ポイント、ATK(攻撃力)とDEX(技能)に15ポイントずつ振った。今後増えていくスキル次第ではあるが、現状はこの3つを中心にあげていくことになるだろう。


 元々ATK(攻撃力)、LUK(運)を振るのは確定として、最初はDEX(技能)ではなくAGI(俊敏性)に振ろうとしていた。


 しかし、俺にはスピードブーストと言う神スキルがある。このぶっ壊れスキルのおかげで、AGI(俊敏性)をあげなくても済むと判断したのだ。


「しかし、結構G(ゴールド)消費したな……」


 ステータスポイントを振るには1ポイントつき100G(ゴールド)かかる。これが地味に痛かったり痛くなかったり。


 こうして、万全な準備を施した俺は【ラ・シーロ】の最終地点にあるゲートに辿り着いた。これを潜れば次のエリアに行くことが出来るらしい。ゲートの中は霧がかって何も見えない状態だ。


「回復薬も買ったし、ポイントも振った……よし、行くか」


 忘れてることがないか、一つ一つの項目を確認した後、俺はゲートを潜り抜けた。


 このゲーム(バウンティクロニクル)の鬼畜さを知る由もなく――。








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