間話:豊臣商事事件
戦争は金がかかる。勝っても負けても、コスパは最悪。プーチン大統領の気が知れない。
豊臣秀次切腹、眷族惨殺事件の真相が判らない。430年来の謎であり、最も信頼出来るルイス・フロイスによると秀吉は残忍で人倫に外れた暴君と書いている。
フロイスの記述には、秀吉のバテレン追放令が根底に有るかもしれないが、甥の秀次や家臣はもとより、乳幼児や女子供を含む眷族39人の公開処刑に至っては鬼畜や悪魔すら身震いする所業である。
故に秀吉の影武者説を考えたのであるが、やはりシックリしない。もっとも朝鮮半島での猟奇的な残虐行為は戦国時代では(当たり前)の事だったと知って驚天する。
チンギス・ハン、毛沢東、スターリン、ポル・ポト、ヒトラーなどの殺戮も勝者は英雄であり、敗者は狂人である。
※毛沢東は文化大革命で2000万人を虐殺したといわれる。
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大変申し訳ないが移転世界の話ゆえ、全くの空想に過ぎず。無論、史実で無く、証拠も無い。
読み飛ばした方が賢明である。
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1592年 安土城
織田信長:「おい、また株が下がったぞ。東夷国(現代日本)の株は大暴落で大損じゃ。」
森蘭丸:「だったら本邦の金融商品が宜しいかと思われます。」
織田信長:「なんだ?それ?危なくないか?」
森蘭丸:「めちゃくちゃ危ないですが、金利は良いですよ。テキトーなとこで売り抜けたら、めっちゃ儲かります。」
織田信長:「蘭丸、近頃、喋り方おかしくない?
まぁ、ぶっちゃけハイリスク・ハイリターンなんだろ。
でっ、金利はいくらだ?」
森蘭丸:「年利7%で元金保証。金利が2ヶ月に1回、百万円預けたら1万1667円が2ヶ月毎に振り込まれます。しかも東夷国のマネーでして、金の地金証券に変えたら、さらに3%の利息がつきます。」
織田信長:「それ、買って、今すぐ有り金全部。」
森蘭丸:「仰せのとおりに致します。ではポチッと。」
森蘭丸が郵貯からの振込ボタンをクリックした。
織田信長:「ところで、その豊臣商事って何だ?」
森蘭丸:「豊臣財閥が100%出資の投資信託会社です。」
織田信長:「豊臣財閥?何だそれ?」
森蘭丸:「豊臣秀長が創設した財団です。現在の代表は豊臣秀次です。北政所様も出資してます。主な融資先は豊臣秀吉、小西行長、加藤清正、小早川秀包、島津義弘などです。」
織田信長:「それって危なくない?しかも同族会社で融資先が豊臣秀吉?」
森蘭丸:「朝鮮に勝って、明国を占領したら特別配当が出資金額の30%つきます。」
織田信長:「めちゃくちゃ危ないと思うからキャンセルして。」
森蘭丸:「あっ、解約手数料が20%です。どうします。」
織田信長:「少し考えてみる・・・・・・」
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当時の金貸しがどうゆうシステムか筆者には不明な部分だらけであるが、Wikipediaで調べると
・毛利輝元 秀次から多額の借金
・細川忠興 朝鮮出兵の戦費に充てるべく、秀次に黄金百枚の借金があった。
などが散見される。さらに秀次が聚楽第の金を大名に貸したとの記載もあった。
秀次が切腹して借金の証文が反故になるか?親族に引き継がれるか?は筆者には判らないが、案外、事実は「銭金」だったかもしれない。
※転移世界の信長領内では、複利経済で大規模な金融バブルの好景気が続いていた。金余りに悩む富裕層が投資先に苦慮する事態にさえなっていた。秀吉の朝鮮出兵が時期を同じくして始まったのは単なる偶然とは言えない。