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越後特区:戦国大名から国民を守る党

越後兵が逃げ出したので信長の越後支配が始まります。税制改正によりバブル経済の始まりです。

森蘭丸:「上様、今後、中国の毛利、四国の長宗我部、関東の北条、さらには東北、九州はどう致しますか。」

織田信長:「ほっとけば良い。いずれなびく。」

森蘭丸:「はぁ?」

織田信長:「蘭丸、戦国時代はなぜ始まったと思う。」

森蘭丸:「それは足利家の力が弱まり、応仁の乱が起きたのが原因かと思われます。」

織田信長:「直接はそうじゃ、だが本当の原因は(小氷河期)の到来である。」

森蘭丸:「あっ、それって、早い話が食料不足による耕作地と農民の奪い合いかと。」

織田信長:「話が早いのぉ、何処かで見ているのか。」

森蘭丸:「はい、色々勉強しています。資料には困りません。」

織田信長:「特に酷いのは延暦寺の糞坊主共じゃ、奴ら働きもせずに領地の信徒から食い物はおろか、酒や女、小姓までやりたい放題じゃ。」

森蘭丸:「はぁ、世も末かと思われます。」

織田信長:「つまりは、戦国時代を終わらせるのは武力行使ではない。」

森蘭丸:「天下布武では無いのですか?」

織田信長:「そこに突っ込みをいれるな。」

森蘭丸:「では何と?」

織田信長:「農業技術、物流、貨幣統一、徴税権の一元化と思われる。まぁ、ワシもよく判らんが、なにせワシは時代の改革者じゃからな。」

森蘭丸:「判りました。さっそく手配いたします。」


越後経済特区の(戦国から国民を守る党)の活動。


ステッカーが出来たので織田信長直属部隊の(戦国から国民を守る党)が越後にはいる。やはり(戦国大名)を入れるのは辞めた。越後は米の収穫時期である。その地区の村長と打ち合わせをして立札を立てていく。信長直接納税の標しである。

※(党)と言う名称が使われたが深い意味は無い。

(松浦党)(郎党)などに使われる集団の意味である。


越後の百性:吾助

吾助は3反の水田を持っていた。石高は4石であるが家族が多いので、なかなか米を食えない。今までは2石を年貢で取られていた。残り2石のうち1石は金に変えて農具を買わねばならない。1石を4人家族で1年食べるのはなかなか厳しい。1人1石で1年分の食い扶持である。

家族も生きて行かねばならないので、娘や息子は商家に働きに行き自分達の食い扶持を稼ぐ。越後特産の青苧の生産に関わる者もいる。


ところが事実上、越後が信長の支配となり、(戦国から国民を守る党)の年貢制度となった。


戦国党員A:「では年貢を納めて頂く。今より米の買取りを行う。吾作の石高は4石だったな。ならば1石1000文で4000文となる。1000文は4貫となる。」


米の売値は1石900文なので吾作は驚く。買値の方が高いのである。現在の価格で1石150キロが45000円、10キロ3000円である。


戦国党員B:「では、吾作殿、2割の年貢を差し引いた銭、3貫と200文に御座います。」


現在の通貨に換算すると16万円であるが、吾作にとっては大金である。吾作が貧しかった訳でもなく当時の農民としては恵まれた方である。


吾作は貰ったばかりの900文の金を払い1石の米を買い戻す。逆ザヤで100文儲かっている。

吾作の前に2貫と300文の銅銭が積まれる。

後日、米商人が吾作の家に訪れ、米3石と銭2貫を引き換える証文が渡され、吾作は300文の銭を持って、新しく出来た天神山城下〜魚津城下の新町に足を向ける。


吾作:「なんちゅう御殿様じゃ、信長様は凄いお方じゃ、年貢払って食い扶持の米残してくれて、こんな大金まで下さるとは。ありがたや、ありがたや、信長大明神様じゃ。」


天神山城下〜魚津城下の新町、吾作の買い物。

寿司屋:1折10カン 60文 3000円

弁当:幕の内 12文 600円

塩:1キロ 20文 1000円

鍬:100文 5000円


吾作は思い切って寿司一折を買って食べた。まさしく至福の美味さだった。この世に、これ程の食べ物が有るとは、信じられなかった。幕の内は土産にした。


※(逆ザヤについて)

戦後、日本政府が食管制度を守るために農家から高く買い消費者に安く売った制度。今回は玄米についての生産者に対する逆ザヤであり、米の横流しを防ぐのが目的で数年後には廃止される。なお、米屋は1割の特別消費税を加算して売ったそうだ。





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