112 1594年7月1日 ゴア世界政府
インドのポルトガル領ゴアを又借りした。世界政府の建設が急ピッチで進む。
ポルトガル領 ゴア
1594年7月1日 インド西岸 ゴア
ゴアの宿舎建設は急ピッチで進んでいる。宿舎には泊まるのは、留学生、商人、外交官、など様々な職種であるが留学生が大半だ。
宿舎の窓でYKKが文句をつけた。木製窓なんてとんでもない。アルミサッシにしろと族議員を担ぎ出して圧力をかけた。談合入札で1番安いYKKフレミングに決まった。断熱性能が無い単板サッシであるが、複層硝子サッシの半分程度の性能はある。
冷暖房施設の無いゴアの宿舎には十分である。不思議な話だが沖縄は断熱性能の基準が無い。自然のままに過ごせと法規が変わった。
小説とは関係無いが、近頃やたらと窓の小さい家が建っている。北海道や東北・北陸なら判るが関東以西にはさほど関係無いと思う。カタログのUA値に踊らされて昼間でもLEDライトを付けて年中暖かく涼しい部屋に閉じこもり売電収入に一喜一憂して楽しい人生なんだろうか?
ゴアの宿舎はワンルームマンションである。ベッドに机にロッカー、ミニキッチンとトイレにシャワーが完備している。世界中から優秀な人材が集まるが、まずは語学である。英語以外は一切認めない。数学も10進法以外は無視する。
それとオナニーは自由であるが女の持ち込みは禁止である。道徳とかじゃなくてトラブルが面倒くさい。セックスしたい奴は結婚すればいいから宿舎は別な夫婦棟にする。
一夫多妻はOKだが自分で宿を探すルールである。そこまで面倒は見きれないが富裕層のオスマン帝国王族がさっそく家を建てた。妻は3人だそうだ。
スーパーマーケットも出来た。金さえ有れば何でも買えるが、金の無い奴も来て普通に万引きする。即刻、牢屋にブチ込むが居心地が良さそうだから、こちらは頭を抱える。
1594年7月1日 インド・ゴア
イーオン・パワーセンター
麻奈:「わー、このオレンジ美味しそう。」
可奈:「私、このシャインマスカット食べたい。」
治五郎:「某は、この白桃を食したい。」
ルイス・フロイス:「私は、アムスメロンで良いです。」
麻奈&可奈は20才、治五郎は59歳、フロイスは62歳、奇妙な組合わせであるがアラカンの2人は体幹がシッカリしていて若く見える。アラカンとはアラウンド還暦の意味である。
麻奈と治五郎は仲が良い。麻奈はやたらと誘惑する癖が有る。治五郎の筋肉は還暦でも衰えを知らない。麻奈は治五郎の寝業と締め技が好きである。(いっそ締め殺してくれても構わない。)とさえ思うから過激である。
新都建設はゴア州のゴアでなく、ゴア州のパナジとなる。4人はマンドウィ川河口のミラマー・ビーチに向かう。荷物はホテルで借りたリヤカーに積んでいる。ホテルはゴア マリオット リゾート&スパで現在改装中だが巨大ホテルなので部分改修が済んだツインルー厶を2つ借りた。いささか問題の有る部屋割になるかもしれない。
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留学生にイタリアから来た超問題人物がいる。教師陣で相談したが(普通に扱おう)と決まった。
留学生の名前はガリレオ・ガリレイ、1564年生なので30歳になる。
現代科学の父である彼に対して、地動説どころかケプラーの法則、ニュートン力学、木星系の衛星写真、ハップル宇宙望遠鏡、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡、さらには原子、素粒子、ビッグバン宇宙論まで教えて良い物かと思える。
ただし、今は必死で英語と数学を学ぶ苦学生である。
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(ガリレオ・ガリレイの業績)
天体観測に望遠鏡を導入
地動説への言及
木星の衛星の発見
金星の満ち欠け及び大きさの変化を発見
自由落下、速度、慣性系、振り子の開拓的研究
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ミラマー・ビーチでは夕日が傾いているが、まだ夕方の四時である。アラビア海に沈む夕日は息をのむほど美しい。可奈は普通のビキニだが麻奈は極限極小マイクロ紐ビキニである。
可奈:「ねぇ、麻奈の水着って殆ど紐じゃない?」
麻奈:「可奈こそ、何?そんなバカでかい水着着て恥ずかしくないの?乳首と割れ目が隠ればいいのよ。」
可奈:「でも可奈の水着って割れ目に食い込んで襞がはみ出してるよ。それにお尻の穴が丸見えだよ。」
麻奈:「食い込んでるから楽しいのよ。紐で縛られるのって気持ちいいでしょ。治五郎はメッチャ上手いから縄酔いしてパライソに行ったみたいになるよ。」
可奈:「麻奈、貴女危なくない?」
麻奈:「甲賀流くノ一なら当たり前よ。可奈、あなた修業が足りないわね。」
ルイス・フロイスが唖然としている。さらにはポルトガル人やインド人が集まって来た。麻奈は楽しそうに足を開いて陰部を見せつけている。紐水着を掴んで割れ目の襞に擦り付けているから卑猥だ。衆目を集めるのもくノ一の忍術の一つである。
ところで嘉藤治五郎(豊臣秀吉の影武者)とルイス・フロイス、麻奈、可奈はどうしてゴアにいるのか?
実は豊臣一族が筑前・名護屋城から追い出されたのである。先の名護屋城攻防戦で織田信孝が誘導ミサイルを使ったのが思い切り問題になった。筑前守と太宰府守の冠位は没収されて新たに太閤の職が拝命された。関白の隠退後の役職と思われる。社長を隠退して会長になるようなモンだと思われた。
そんな訳で借りた金が山程有るので、ジャポンネットタカタカのクルーズ船、MSCベリッシマ 3でマカオ、マイニラとインドに出かける事になった。ポルトガルのイエスズ会司祭のルイス・フロイスを連れて行けば通訳代わりに丁度よい。