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西成のホームレス

作者: G.Heron

就職して最初に迎えた冬、わたしは西成に向かった。自然と足が向いた。


大学生のとき、西成には数回行った。昼間から酒を飲んで、道路に寝込み、働かない人々。自分とは違う、異質で惨めな人々に映った。


だが、就職してから訪れた西成は違った。わたしはホームレスに親近感を覚えた。わたしは当時、生きることに疲れ、死のうとさえ思った。体は痩せ細り、惨めだった。疲れた。


だが、西成のホームレスは違った。働かず、一日中寝ていても、そこに存在が許されていて、受け入れられる。誰も干渉しない。わたしはどうしようもなく困り果てたら、西成に住めばいい、いや住みたいと思った。それ以来、離職するまで19回、西成に通った。


海外に移住してから、不思議と西成のことを考えなくなった。最近は関心も少ない。おそらく、人生に希望があるからだろう。絶望とは恐ろしい感情だ。

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