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第38話 (2008年6月26日)文明の利器




2008年6月26日

日課の株価チェックをしていると、24日に過去最高値をつけた古池電池も200円近く値下がりしていた。本当は長期で保有しようと思っていたが、ここまで下がると怖くなってくる。


自動車向けの電池を生産している会社だから、未来のハイブリッド車のことを考えれば大丈夫だと思うんだが・・・。

流石に今のサブプライムローン問題から始まる経済状況で持ち続けるのは危険か。日経平均株価は値下がり前のピークから20%ほど落ちていることだし。逆によくここまで持ったと考えるべきだろう。


それに、株価が下がってくると気になってしょうがなかった。しょっちゅう株価をチェックしてしまうし、胃もキリキリしてくる。


・・・売ろう。今でも十分以上に利益は出ているし。


古池電池5万株を一株あたり1500円、合計7500万で売却する。

銀行口座に300万程移し、証券口座の残高は、1億6564万8000円になった。なお父親へ2ヶ月分、40万ほど返済もしている。

納税のために1億を割っていたが、また1億を大幅に超えてくれた。

口座残高を見ていると何度でもニヤニヤしてしまう。


しかしこれで投資している株は無くなった。投資せずにただ遊ばせるだけなんて投資家失格かな?

・・・まあ数ヶ月の辛抱だ。



「お兄ちゃん」

取引が終わり、リビングでだらだらしていると、妹が話しかけてきた。


「お兄ちゃんの学校ってどんな感じ?今どこにしようか悩んでるんだ〜」

妹は今年小6で中学受験を受けるらしい。


「んーいいとこだよ?校則もゆるいし、いじめとかするような人もいないし」


「ふーん、勉強とかたいへん?」


「んー、そこそこって感じかな、勉強は捗ってる?」


「うん!友達と一緒に頑張ってる!一緒に同じ中学校行きたいんだ〜」


「わからないとこあったら聞いていいからね」


「わかったーありがとう!」

妹も受かればいいな、ついでに友達の愛美あみちゃんもきてくれると嬉しい。





7月末


夏休み初日の今日、ようやく念願のアイテムが手に入った。


スマートフォンだ。


りんごのマークの会社から発売されているあれだ。7月11日に日本で発売され、世界的なこのビッグウェーブに乗るしかない!と思っていたら全然手に入らなくてこの日になってしまった。


前世で使っていた物よりかは、画面も小さいし、容量も少ない。

だけど手に馴染む、久しぶりの感触だ。ガラケーと違ってネット検索しやすい。


でも正直これが出てから、携帯を選ぶ楽しみって減ったんだよな〜。いろんな機能や見た目、性能から自分にあった機種を探すのは楽しかった。


あとついでにパソコンもりんご社のものに新調することにした。以前のものは2006年の7月に買ったからもう2年も使っている、そろそろスペックも落ちてきているだろう。

少し悩んだ結果、デスクトップとノートPCの両方を70万ほどかけて購入した。



午後は美咲の家でデートだ。新しい服を見せたいらしく、美咲のファッションショーを見ている。


「この服どおー?」


「大人っぽくていいね!プレゼントしたバッグに合いそう!」

これいいな、ノースリーブのシャツにフレアスカートで大人っぽく、中学生には見えない。


「ほんとー?・・・こっちはー?」


「お、それめっちゃ好き!かわいい!」

オフショルダーのTシャツで、肩が見えるのが良い。

しかし着替えの時にいちいち部屋を出されるのが面倒だ、そろそろ気にしなくてもいいのに。


「えへへ、楽しいね!」


「そうだねー、いろんな美咲が見れて嬉しい!」

美咲は落ち着いたようで、ゆるいTシャツにショートパンツの部屋着に着替えてくつろいでいる。正直、女の子の油断した所が見える部屋着が一番好きだ。


「4人でいるのも楽しいけど、2人きりでいるのもいいねー!」


「落ち着かないもんね〜」


「そうそう、渚はいっつもくっついてくるし、聖奈は元気いっぱいだから。もちろん嫌なわけじゃないよ?でもこうやって落ち着けるの好きー!」


「渚はべったりだよね」


「昔からなんだ〜、あの子寂しがり屋だからねー。でも聖奈が一緒になってからはちょっとマシになったかも?」


「そうなの?」


「うん!やっぱり元気もらえるのかなー?聖奈きてよかったかも!」


「それならよかった、3人仲良くなれるか不安だったんだ〜」


「それは大丈夫だよー、元々仲良いもん!聖奈良い子だし」


「それはそうだね、でもそういう美咲が一番いい子だと思うけどね」


「あ、ちょっと、今日はだめだよ?下に親いるんだから!」


「わかってるよ、キスだけね!」


「うん!」

美咲が聖奈のことをどう思ってるのか聞けてよかった。普段も仲良くしているけど、改めて言葉で聞くと安心する。他の2人がどう思っているかも確認しておかないとな。

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