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第36話 春休み




2月、学生にとっては気が重い季節だ。


「うーん、聖奈ここわかんなーい、浩介教えてー!」


「どこー?連立方程式の問題か、ここはこうして・・・」


「美咲〜、疲れた〜!甘やかして〜」


「もー渚は〜、まだ1時間くらいしか経ってないよー?」


今日は期末試験に向けて4人で勉強会をしている。まだ中2レベルの勉強なら余裕でなんとかなる。が、高校レベル、大学受験レベルになると前世でも勉強していなかったので、正直言ってヤバい。前世では勉強もせず、適当に受かった大学に行った。

しかし、今回は彼女と一緒に大学に行きたい、てか行かないと別れることになるだろう。だから今のうちから多少の勉強はしておかないと。


「そういえば、みんなは目指してる大学ってあるの?」


「んー、県外は親が許してくれないだろうから、県内の大学かなー?どこに行きたいとかはまだ〜!」

美咲の親は娘を遠くにはやりたがらないだろうなあ。


「私は、美咲の行くところに行くー」

渚はいつも通りの返答。美咲に膝枕されながら答えている。


「聖奈はまだ考えてないよー」

確かに何も考えてなさそうな顔をしている。


・・・県内か〜、前世では東京とか、都会の大学が羨ましかったなあ。通っていた大学の周りは何もなくて、遊ぶと言ったら宅飲みくらいしかなかった。まあ、県内の大学でも市内の大学を目指せばいいか。別にいい大学に行く必要性はないしな。


「ほら渚、勉強続けよ?」


「は〜い」





2月はお金を稼ぐ人にとっても気が重い季節だ。

2007年分の納税をしなければならない。昨年得た利益は、りんご株50株、運天堂株400株、ジッセント株9万株、どワンコ株210株、の売却益で、総額9732万円になる。納税額は、その1割にあたる973万2000円だ。

意外と多い。それだけ利益を出したということもでもあるが。

証券口座の残高は、父親への返済分も減らして、9404万8000円となった。





期末試験も終わり、春休みになる。

テスト結果は、美咲は学年200人中で10位くらい、渚とおれは30位前後、聖奈は真ん中より少し下。


美咲は普通に頭がいい。普段から真面目に授業も受けてるし、勉強もしている。

渚は勉強をしている姿をほとんど見ないが、地頭がいいのか、なかなかいい順位だ。

俺は人生2回目でもこの程度の順位しか取れないのは悲しいが、前世よりもよっぽどいい、しょうがない。

しかし、聖奈・・・もう少し頑張ってくれ・・・。





「ねー聖奈ってさ、なんで俺のこと好きになったの?」


「どうしたのー?急だねー」


「んーなんとなく、なんでこんなに可愛い子が付き合ってくれたのかな?って思って」


今年も春休みは、ディズニー旅行に行き、部活メンバーで遊んだり、4人で遊んだり、それぞれとデートをしたりして過ごしている。毎年ディズニーに行っているのは、中学生だけで行ける旅行先というのは限られているからだ。今年は4人で行けたので、乗り物で1人になる事もなく楽しめた。アトラクションによっては2人掛けとかあるからな。


まあ、そんなことはどうでもよく、今日は2人だけでデートだ。

聖奈はフリルのついた水色のワンピースを着ていてとてもよく似合っている。


「んーとね、小学生の時の塾から一緒にいて、いつのまにか好きになってたって感じかなー。一緒にいて楽しいとか、優しいところとか、大人っぽいところとか、相談に乗ってくれるとか、色々好きな理由はあるけどー」


「へぇ〜」


「一番は、妹の相談に乗ってくれて、一緒に買い物とか行ったりしてくれたでしょ?あ、この人は信頼できるなって、その時思ったのー!」


「最近は妹ちゃんとはどう?」


「もう仲いいよ〜、浩介のおかげだねー!」


「そっかー、それならよかった!」


「浩介はなんで聖奈のこと好きになったのー?」


「覚えてるかわからないけどさ、塾の合宿の時に手をとって、一緒にいこうって言ってくれた時からかな、好きなのは。優しくて、元気で・・・良い事があった時とかすぐ顔に出てさ、笑顔がステキだなって」

あと顔が良くて、スタイル良くて、出るとこでてるとことか・・・これは言わないけど。


「そうなんだー!?もっと早く好きになって、告白すればよかったなー」

聖奈は嬉しそうな顔で、少し頬も赤くなっている。



・・・もし聖奈と先に付き合うことができていたら・・・ハーレムはできなかったかもしれない。

恋愛はタイミングが大事だっていうけど本当だな。


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