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アクアシティ

いつも読んでいただきありがとうございます。今後とも本作品をよろしくお願いします!

 さて、串焼きを食べながら歩いていると、いつの間にか人通りの激しい所に来た。何かあったのかな?詳しく観察すると、人々は中央広場に向かっているようだ。


 流れに身を任せて中央広場までやってきた。……特に何かが起こるわけではない。何なんだ? なんでこんなに人が集まっているのだろう?


 ふと横を見ると、手元を操作している人物が。ステータス画面を開いているのかな? と思った瞬間その人がフッと消えた。え? ログアウトしたのかな? びっくりしつつ周りを見ると、次々と人が消えていく。なんだこれ? 神隠しか何か?


 気になって俺もステータス画面を開く。いつもと変わらない画面……と思ったのだが、画面下に表示されているメニューに新しい項目が追加されていた。


「転移? えーと?」


 意味深なその項目をクリックすると、目的地を選択するよう問われた。といっても、選択肢は「西の町・アクアシティー」しか選択できないようだ。良く分からないけど、クリックしてみよう。


「うわ!」


 目の前の空間が歪み、次の瞬間、俺は見たことのない場所に来ていた。



「ここは……?」


 ここはどこなのだろう?まあ、おそらくは「西の町・アクアシティー」なのだと思うが。ああ……そういえば、アナウンスで<西の門番「水竜」が攻略されました。これにより、西の町が解放されます>とかなんとか言ってたな。すなわち、誰かが水竜とやらを倒してくれたから新しい町に来れるようになったという事か。


 第一印象。人が多い。とにかく人が多い!! みんな、新しいエリアに興味津々なのだろう。かくいう俺も新しいこの町に興味が無い訳ではない。むしろワクワクしている。


 さて、町の景観についてだが……。そうだな、基本的にはゲートシティと似ていて中世ヨーロッパのような雰囲気である。ただ、アクア(水の)シティー()と名付けられているのだから、きっと川が多いのだと思う。実際、中央広場の中央には川が流れている。いいね、この雰囲気……。ちなみに、その川を鑑定してみたが、魚はいないようだ。ちぇーー。まあ、場所によっては魚がいるところも存在するだろう。川を見かけたら、時折鑑定してみようっと。


 ところで、この町は「今さっき解放された」はずだよね。どうして、もうすでに建物が立っているんだ? 住人(NPC)は我々よりも先にこの町に来れてたということだろうか? いや、でもそれにしては人が少ない気がする。道行く人のおそらく全員が「観光客」であり、この町の住人には見えない。それに、アクアシティの建物には装飾が一切施されていない。まるで、ついさっきまでゴーストタウンであったかのように。

 駄目だ、こんなことを考えていてはゲームを楽しめない。周りの人みたいに、純粋にこのゲームを楽しもうではないか。


……

………


「あら、セイじゃん。やっほー」


 町の探索を始めようと思ったまさにその時、聞きなれた声が俺の耳に届いた。

「ああ、七瀬……じゃなくてマルベーシじゃん。なんか久しぶりだな! 元気にしてた?」


「ええ、もちろん! リオカちゃんとは時々話してたけど、セイとは全然会ってなかったから、あまりログインしてないのかと思ってた」


「いや、俺もリオカ同様毎日ログインしてるぞ」


「あら、そうなの?」


「ただ、錬金術師だから、セーフティーエリアからほとんど出てないよ」


「ああ、なるほど。それなら会う機会が少なくて当然ね。私はログインしたらモンスター討伐に直行していたから」


「道理で。ところで、今から何をするの?」


「もちろん、このエリア周辺のモンスターと戦いに行こうと思っているわ。どうして?」


「ああ、もしよかったら護衛して頂けないかと思って……」


「護衛?」


「この土地周辺の植生を把握しておきたいんだ。ほら、初日に『植物図鑑』ってスキルを手に入れただろ?あのスキルのおかげで、俺は植物の採取が出来るんだ」


「なーるほど。つまり、セーフティーエリア外を歩きたいけど自分では戦えない。だから付き添ってくれという訳ね?」


「その通りであります。あ、俺が先に死に戻ると思うけど、その時は俺のことは忘れて探索を続けてもらっていいから」


「うーん、それなら別に問題ないわよ」


「サンクス!」


 という訳で、マルベーシという優秀なアタッカーと共に、俺は町の外に出たのだった。



「うーん。なかなかにきれいな場所だな」


「そうねーー!! 森と湖の世界って感じ。本当にきれい……」


 マルベーシの言う通り、アクアシティのセーフティーエリアの外は湖が所々に存在する森林であった。そうはいっても湿地のようなジメジメした雰囲気ではなく、もっと明るくて楽しい雰囲気。少なくとも俺はこういう雰囲気が好きだな。


 現在見つかっている植物は以下の通り


マナウィード:MP回復薬の材料として使われる。

セリ:葉は食される。

ドクゼリ:葉はセリと似ており、根はワサビに似ている。だが、食べる事が出来ない。危険。

カキツバタ:きれいな花を咲かせる。


 まだまだ、全種類をコンプリートした訳ではないと思うが、今の所発見できたのはこの4種類の植物だ。


 マナウィードはヒールウィードと同じく、重要なアイテムになりそうだ。セリは……美味しいと思う。ドクゼリは本当に危険な植物なので注意が必要だ。この世界でなら食しても死なないだろうが、現実世界だと冗談抜きで危険な植物である。カキツバタはどうだろう?花屋さんに持っていったら買い取ってくれるかな?


 さて、ここまで無事に探索できているのはマルベーシのおかげ……という訳ではなく、敵がほとんどいないからだ。最初、剣を構えていつでも攻撃出来るように注意していたマルベーシだが、今は剣を下して警戒を解いている。


「全然、敵が現れないわね?」


「だね。俺としてはありがたい限りだが」


「なんでかしら。ゲートシティ周辺よりもいっぱい敵が出てくるのかと思ってた」


「うーん、変だよなあ……」


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