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錬金術の準備

いつも読んでいただきありがとうございます!!


更新時間がまちまちですみません(汗)。今後とも本作をよろしくお願いします。

 お手洗いを済ませた俺は、すぐにAWTの世界に行く。ログイン地点兼リスポーン地点である広場を後にして、俺は錬金ギルドへと直行する。


「ローズさーん! 来たぜーー!!」


「あらセイ。『植物図鑑』使ってみたの?」


「ああ、かなり面白かったぞ。植物図鑑をアクティベートにしたら、普通は鑑定が出来ない草むらの中に鑑定可能なものが出現するんだ。あとは、普通の鑑定と同じような感じだな。ああ、そういえば、植物図鑑のレベルアップとともに植物の簡単な使い道も分かるようになったぞ。もっとも、『ヒールウィード』=『HP回復薬に使える』程度の分かり切っている情報に限られていたけどな」


「なるほどね、それは面白いわね。私も取っておこうかしら、『植物図鑑』。ボーナスポイントに余裕が出来たら検討しようかな。それで、ここにはそれを伝えに来ただけ? それとも何か他にも用事が?」


「用事と言えば用事かな? 錬金スキルの熟練度を早目に上げたいから、『錬金』を何度も行いたいんだけど、どこでするものなのかな? 錬金台を自分で購入してそれでどこかで行う感じなのか、それとも錬金を行うスペースが貸し与えられるのか」


「あら? 言ってなかったっけ? まあいいわ。お金が貯まるまでは向こうにある共同錬金スペースで錬金をして、お金が貯まって自分の家を持てるようになったら錬金台の購入を検討するって流れよ。錬金台を買っても、設置するスペースがないと意味ないでしょう?」


「道端で錬金するって言うのは?」


「通行人の邪魔になるから駄目よ。それに、レシピを盗まれる危険性があるわよ。ちなみに、錬金スペースに入ると、一人一人個室が与えられるから他人に見られる心配がないわ」


「なるほどね。それじゃあ、向こうにある錬金スペースを借りるよ」


「オーケー。1時間1000ゴールドよ」


「金がかかるのか……しかも結構かかるんだな」


「まあね~。あ、完成したHP回復薬なんかはこちらで買い取るわよ」


「了解。そういや、水はどこで手に入る?」


「ああ、水魔法を使えないのね。それなら町の南にきれいな用水路があるわ。地下水が湧き出てる川だから、きれいな水が採取できるわよ」


「なるほどな。それじゃあ、まずは南へ向かうとするか」


「ちなみに、水瓶(みずがめ)はここで売ってるわよ。一つ500ゴールドで」


「本当に商売上手だな」


「うふふ~。まあねー」


 いくつ買っておこうか? 一個じゃあ心もとないけど、十個もいらないかな……とりあえず五つ買っておこうかな。


「五つ買うよ」


「毎度ありー!」



 水瓶をインベントリにしまい、南に向かう。南は都市化が遅れている地域と言ったらよかろうか。レンガで出来た建物が密集している中央部とは異なり木造の建物がまばらに建っている。

 そして、建物の間にはきれいな水が流れる用水路があり、その用水路らしきところの脇には野菜を冷やしたり飲み水を汲んだりするためのスペースが設けられている。いわゆる扇状地の端にある湧水帯(ゆうすいたい)の村落をイメージして作られているのだろう。

 早速、水瓶を取り出して、水を汲む。満タンになるまで水を汲んだらそれをインベントリにしまう。インベントリに入っている間は時間が止まっているので、水がこぼれることはないし、そればかりか冷たい水を収納して置けば冷たいままなのだ。いやあ、ゲームの中って便利だね。


「ふう、最後の一個を収納したら終わり……。あれ?」


<生き物を収納することは出来ません>


「うん? どういうことだ?」


 水瓶の中をのぞくと、魚が一匹入り込んでいた。偶然入ってしまったんだろうか? とりあえず、水瓶をインベントリにしまうためには

A)逃がす

B)仕留める

 という選択肢がある。仕留めると魚はドロップアイテムと化し、それは「生き物」扱いにはならないのだ。薬草採取においても、草を引っこ抜いた瞬間それはドロップアイテム扱いになるのだ。「根っこを残して引っこ抜いたらそれはまだ生きているのでは?」と思ったが、これはゲームの世界だ。多少のご都合主義があっても問題なかろう。


 そんなわけで、この魚も倒せばおそらくドロップアイテムになるだろう。かわいそうだけど、仕留めさせてもらおう。ナイフを使って魚を仕留めると、ピカっと魚が光り、次の瞬間、俺のインベントリの中に「魚の切り身」が入っていた。


 Wow! 一瞬でさばけちゃったよ。生で食べても大丈夫な感じかな? 機会があれば誰かに聞いてみるとするか。



 さて、水もある。ヒールウィードもある。あとは錬金するだけだ!!


「錬金室借りまーす」


「はーい、利用後にお金を徴収するからねー」


「了解ーー」



 さて、目の前に錬金台と今までに採ったヒールウィードと水を準備する。この素材で錬金できる既存のレシピは2つだ。


1)HP()回復薬:これを飲むとHPが10回復する。クールタイムは1分。

□水□

水ヒ水

□水□


□…素材を置かない

水…言うまでもなく水

ヒ…ヒールウィード


2)HP回復薬:これを飲むとHPが100回復する。クールタイムは10分。

□ヒ□

ヒ水ヒ

□ヒ□


 さて、どちらを作ろうか?市場価値などを聞いておけばよかったかな……。まあいいや、取り敢えず同数作ってみよう。


「まずはHP()回復薬だ。合成!」

 あれ、何もできなかったぞ。失敗か?


「合成!」

 今度は成功した。スキル経験値を1入手した。


 繰り返した結果、二回に一回程度成功するようだ。うーん、微妙だな……。


「今度はHP回復薬だ。合成! 失敗だ……。合成! 成功だ。合成! ……」


 繰り返した結果、こちらも二回に一回程度成功するようだ。また、得られる経験値は2だ。


 さて、どちらを作るべきだろうか?



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