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誕生日っていうのは!
「誕生日おめでとう」
…ふと考えてしまった
確かに年齢は重ねてきてしまったが精神的な、心の方はまるで年齢に見合わない
どこか冷めた目線で見てしまう自分がいた
格好をつけたがりな自分がいた
心から笑える自分がいた
酷く、妬んだ自分がいた
恋情に燃えた自分がいた
虚無を感じた自分がいた
感情にはよく振り回された
あまりにも知識がないと思う
浅はかだ、滑稽だ
難しい言葉も使いこなせないのに
格好つけるもんじゃない
もう大人なんだから
その自覚が足りない、焦りを感じた
先が真っ暗だ、できることなら照らされた道を歩きたいものだ
もっと学んでこればよかった
自分と周りのこと、すぐに手が届くことばかりではなくて
人と人とが繋ぐ輪のことを
その輪に入れて貰えるように
少なくとも
心の在り方を
新たに持ち直して
生きようと思う
「…ありがとう、とても嬉しいよ」
「誕生日は特別じゃないとね!」
「ああ、そうだね」
これは
とある誰かのある一節
特別な日のある一瞬のこと