猫耳が狂ってる件について。
「はーい、剣ちゃん注目~っ!この子はにゃん姫ちゃん!!猫耳カチューシャがキュートでしょ?も~ハスハスしちゃうよ~」
と、今までの龍からは聞いたことの無いような口調で言った。
、、、
、、、
言葉を失う俺。
そんな俺にすかさず隣の猫耳が続ける。
「はじめまして~っ!にゃんちゃん星から来た猫のお姫様、にゃん姫だにんっ!特技はさくらんぼを口の中で結べることだにゃん!みんなからはにゃんちゃんって呼ばれてるので、お兄ちゃんも「にゃんちゃん」って呼んでくださいだにゃんっ」
、、、
、、、
、、、
、、、
心の中で言わせていただこう。
龍に関してはまだ良い。
なぜなら残念がってる俺を「ハスハスッ」と言う、きっとどの辞書にも載ってない言葉を使ってまで
笑わそうと体を張ってくれた
という可能性がほんの少し残っているから(俺がそう信じたいだけ)
ダガシカシ
この猫耳の狂った娘はどうだ
初対面の俺に対し、絶対に発見されてない(これからも発見されない)星から来たと戯言を言い
さらに猫をモチーフにした格好なのに
特技 さくらんぼを口の中で結べる
完全に猫とはまったく関係ない。
こんな狂った奴は初めてだ。
そんなことを考えてる俺に対し顔を覗かせながら。
「あれ~?お兄ちゃんどうかした!?具合悪そーだよ?」
あ?
狂った猫耳娘。
それはこの俺様の台詞だろ。
あれー?猫耳の狂った娘さんどうかした!?精神が崩壊してるみたいだよ?良い精神科紹介しようか?
言ってやろうか?口に出して!
そして昨日のスキンヘッド見たく三秒でボコッってやろうか!?
軽くピキッてると猫耳に対して龍が。
「にゃんちゃん!彼は秋葉初心者だからちょっと刺激が強すぎたみたい!
それより麻衣ちゃんのこと話してあげてよ!」
おい、龍!
秋葉じゃこれは普通なのか!?!?
秋葉初心者じゃなきゃ刺激が強くないのかよ!?!?
龍!龍!!
とりあえずここは危険だ!
いったん龍と二人で話さねば
「あ、実はですね。。」
俺は話し始めようとする猫耳をさえぎって
「猫耳の狂っ、、、、にゃんちゃんさん?トイレはどこですか?」
といろんな意味で危なっかしい言葉を使いながら聞いた。
するとまたもや猫耳娘は狂った口調と満面の笑みで。
「トイレ?あぁ!お花畑かにゃん?」
あぁ?
てめー馬鹿にすんのもいい加減にしろよ?
お花畑でしょんべんやらう○こやらすんのかよ!!
花の気持ちにもなれや。
きれいなお花を汚しに行くのか?あぁ?
何が「トイレ?あぁ!お花畑かにゃん?」だ。
トイレだって言ってんだからさっさと案内しろや!!!
本気でぶんなぐってやろうか?
ふつふつと怒りがこみ上げててくる中、龍が笑いながら口を開く。
「こういうお店ではトイレのことをいろんな名称で呼ぶんだ。ここではお花畑って言うらしいぜ!」
おい、トイレとお花畑の関連性を教えろ。
いや、もうこの際どーでもいい。
まずは龍と二人にならなきゃ。
一旦冷静になろう。
「うんじゃあそのお花畑の場所を教えてくれますか?」
そうたずねる俺に猫耳は指を刺して。
「レジの裏だにゃ!」
「どーも」
とそっけない返事をしてすぐに龍の腕を掴みお花畑のほうに向かった。