不良の俺が二日連続でオタクの街に来てしまった件について。
ぶーぶーぶー。
携帯の着信音で目が覚める。
携帯を手に取り。着信相手が龍なのを確認すると同時に最悪なものが視界に飛び込んで来た。
6時30分。
「早ぇよ…」
そうぼやきながら電話を取る。
「もしー今から30分後に駅集合な。」
ぷーぷー
俺は手にした携帯をそっと閉じ。
「...........」
深い眠りについた。
ぶーぶーぶー。
携帯の音で目が覚める。
「おはよう!いい朝だな!」
「いい朝だな!じゃねーよ。もう昼だぞ。大体駅で俺が何時間待ってたと思ってるんだ。1時間45分。8時15分まで待ってたんだぞ」
「あ?7時集合って早すぎんだろ。まず店やってねーだろ。むしろこの時間に起きた俺を褒め称えてもらいたいもんだ。」
「俺が何でこんな朝早くに集合をかけたのかわかんねーのか?」
「うん。わかんない」
「はぁー。まあ言いや。とりま30分後に集合な」
「そんじゃ後でな」
そんなこんなで準備を終えて駅に向かった。
ーーーーーーーー
「よぉ、さっそく行こうぜ」
なんでこんな笑顔なんだよこいつは。
「わかってるよ、てか電話早すぎなんだよ、6時30分って普通寝てるぜ」
てか寝てたし。
「俺にも色々考えがあってだなー。てかなんだかんだこの時間に集合できたんだから良いじゃねーか。ほら電車きたぞ」
「わかってるよ」
電車に乗りこの後「あの子」に会えると思ったら少し緊張してきた。
とりあえず名前聞かなきゃ。
あとは...どうしよう。
そんなことを考えてる俺に。
「そんな緊張すんなよ、リラックスリラックス」
と見透かしたように言ってくる。
俺はたかが女一人としゃべるだけに緊張してると思われたくなくて。
少し強がって。
「緊張なんかしてねーし!ただ二日連続で秋葉に行くのが憂鬱なだけだ」
だがやっぱり竜は俺の思ってる事がわかるみたいでちゃかしながら。
「強がんなよ、剣ちゃんって二の腕をつねるな!!!」
そしてついに不良の俺は二日連続でオタクの街に到着した。