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体育祭7:榊原姫奈

・みんなで楽しくお弁当



やっと昼休憩。


今日はまったり部で固まっててよかったかもと思うほど応援席の前列では運動部が白熱していた。


それにクラスの連中と顔合わさなくていいのも楽だしね。


今年に入って何度もこの部に救われてるよな、と考えていると、



夕子「さぁ!!お弁当交換しますよー!!」



夕子発案のお弁当交換が始まった。



美百合「え、弁当ごと交換すんの?おかずだけで

よくない?」


夕子「それじゃ面白味がないじゃない!!」


姫奈「じゃあ弁当ごと回す?曲かけて止まるアプリあるからそれで交換しよ!」



スマホを開いてついでに内カメにしてみんな寄るように声を掛ける。


こうやって皆で写真撮るのって、プール以来だっけ?


はいチーズで3枚くらい連写して、後でエアドロすると

告げてから音楽アプリを開いた。



夕子「誰のが食べれるのかしら!!♡♡」


姫奈「アタシもまじで久しぶりに気合い入れて作ったから!さー掛けるよ!」


薫子「…………」


姫奈「ん?ルコのリクエスト曲?あ、これ?」



まったり部の全員がお弁当を手にしたところで、ルコのオススメの魂のラフラン?みたいな曲を掛けてみる。



舞「なんかすごいシュ〜ル」


一子「先輩、この歌好きですもんね」


美百合「これもババンゲリオン?なんです?」


薫子「……ウン」



みんなの手元でお弁当をくるくると手渡しながら、誰のが当たるのかと期待はどんどん高まっていく。


ちなみにアタシは1番好きなおかずを詰め込んだんだけど……。



夕子「あ!!」



曲が止まって全員が一斉に手を止めた。



美百合「……これ、あんたのじゃないの?」


夕子「えーっ!?ゆりが食べるの!?私は志保様のために作ったのに!!」


姫奈「ウチらもいるっての!!アタシのは?舞?」


舞「そうです〜……私のはばかいどうのだ〜」


薫子「……ヒナピーノダ」



誰に誰のお弁当が当たったのか発覚してくのがかなり

楽しいかも!!


ちなみに舞が持ってきたお弁当は料亭みたいな……

おせちみたいな箱でこれは期待大すぎる。



夕子「くっ悔しい……!!私のとこに来たこのピンクの

可愛らしいお弁当は絶対にいちい先輩……!!!」


一子「私のは志保ちゃんのだ……!!」


夕子「え!?」


一子「嬉しい!私、志保ちゃんの手料理食べるの初めてだもん」


志保「……そうね」



しっぽが大好きな夕子はギリギリとハンカチを噛み締めて悔しがってて、ホント面白いよね。


反対に一子は心から嬉しそうにしっぽの隣で笑ってる

けど……。


問題はそのしっぽが変に気まずそうな顔をしていて、

どうせ適当に作ってきたってとこだろうなと一子が気の毒になった。



志保「……この巨大おにぎりは誰が作ってきたの?」


薫子「……!!」


姫奈「それルコのしょ?何が出てくるかお楽しみ、

びっくりおにぎりだって!」


志保「……すごいですね」



ルコの言葉を代わりに伝えると、しっぽは少し引き気味で答えた。



姫奈「さー!!みんな食べよ!!せーの!」



いただきますと手を合わせると同時に皆がお弁当に手をかける。


カパ、とお重の蓋を開くと、



姫奈「待って!?舞、これガチ手作りなん!?」


舞「はい〜、私〜お料理教室通ってるんで〜」


姫奈「やばい当たりすぎる!!これ見てよみんな!!」



舞の作ったお弁当は見た目通りのモロ料亭仕様!!


牛しぐれ煮?みたいなのにめっちゃ品の良さそうな

炊き込みご飯にテンション爆上げ。


わんちゃん舞が夕子のためにこんなに丁寧に作った説はあるけども、申し訳ないけどこれはアタシが全部美味しくいただきますよ。



姫奈「うま!!!繊細な味……」



にっこり笑いかけたら舞は満更でも無さそう。


よかったよかった、これで安心して全部食べれる。



薫子「……ウマ」


姫奈「お、うまい?」


薫子「……ロコモコスキ」



そしてアタシは1番好きなロコモコ弁当にしたんだよね!


ハンバーグも一応ね?星型にしてみたんだけど、

ソースをかけたら全くわからないのがポイント。


……でも味は美味しいから大丈夫!!



美百合「__ねぇ、夕子。あんたこれさ」


夕子「何よ、おいしいでしょ?ほっぺた落ちそう?」


美百合「有り得ないくらい味がしないハンバーグかと

思ったら有り得ないくらいかったいし、卵焼きも有り得ないくらい甘いんだけど」


夕子「は、はぁーっ!?!?」



対する美百合が夕子の作ってきたお弁当に辛辣なことを言うから今にも喧嘩が勃発しそう。


1日中こうやってやり合ってるけどほんと元気、やっぱ

若さ?


2歳違うだけでこんな違う?



美百合「それに彩りがないのよ、何なんこれほんと」


舞「おい〜、夕子ちゃんの弁当にケチつけれるほどお前の弁当も美味くねぇんだよ〜、なんだこれ〜挟んだだけじゃねぇか〜」



1年3人がギャーギャーと騒ぎ出して、ほんと元気なんだから……。


舞が怒って見せる美百合作のお弁当はベーグルかぁ、

普通においしそーじゃん。


でも夕子が当てた一子作のお弁当には適わないよなぁ。



美百合「ほら、あんたはいちい先輩見習いなさいよ。

それ見るからになんかカフェじゃん」


夕子「……ぐ、ぐ、ぐやじい……けど言い返せない……

だってちゃんと美味しいんだもの……」



ギリギリと白い歯を歯ぎしりする夕子の顔が面白くて

笑えてきてちょっとだけ出汁が喉につっかえる。


彩りもよく、添えられたバラの形のハムまで完璧な一子の女子力満点のお弁当を抱えながら、夕子は悔しいと

言いつつもモリモリ食べている。



一子「そ、そうかな……いつも通りだよ?」



……照れる顔まで美少女なんだから凄いよなぁ。



夕子「そうだ!!志保様のお弁当は?いちい先輩、

志保様の作ったの見せてくださいよ!」


一子「あー………えっと……」



しっぽの作ってきた弁当の蓋を開けた途端に少し気まずそうに目をそらすのは一子だけじゃなくて、ルコの

巨大おにぎりを頬張るしっぽもだった。


どんな弁当作ってきたのよとアタシもチラと覗き込めば、



夕子「ざ、斬新!!!志保様ってば、これは...そう!

男気オムライスですね!!♡♡」


舞「それはかなり無理あるって〜」


姫奈「お、おいおい、しっぽ〜……」



中身は白米の上にボロボロの炒りすぎた炒り卵、そしてケチャップが掛けられた一応……まぁ、オムライスと

言えばオムライスだった。


要はスクランブルエッグ丼みたいなものなんだけど、



一子「あ、味はとっても美味しいよ!志保ちゃん!」


姫奈「これはさすがに一子が可哀想。アタシの舞が

作ってきたおかずを分けてあげる」


一子はしっぽのために精一杯フォローを入れてるけど、不味そうなんだわ。



夕子「えーっ、それならみんなでおかず交換しません!?」


美百合「はぁ!?あんた何言ってんのよ!?それなら最初から___」


夕子「志保様♡♡ルコちゃん先輩のおにぎり夕子も食べさせてください♡♡その志保様が食べたところから__いったぁぁぁい!!」


美百合「いった!?」



夕子がバカ言った瞬間、美百合の手が出たけどすかさず

舞も横から美百合の足を蹴飛ばした。


姫奈「わかりやすく間接キス狙うなー、あと1年は仲良くしろー」



ま、喧嘩するほど仲がいいってことで。


お弁当タイムはあっという間に終了した。



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