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体育祭4:楠木舞

・3人4脚中に……?




夕子「さぁ!!行くわよ!!」


舞「……」


美百合「……」


夕子「な、何よ、どうしたのよアンタたち」



私は夕子ちゃんと2人3脚が良かったのに空いてなくて

仕方なく3人4脚に出ることになってしまった。


そこまではまあいいとしましょう。


でも……



美百合「何で私が真ん中なのよ!!」


夕子「そりゃゆりが1番大きいんだからバランス的にそうなるでしょ」


美百合「なんか太陽の塔みたいになってるし!!

変だって!!」


夕子「変も何もこれがベストバランスってもんでしょう!?」



もちろん私たちは練習なんかしていなくて、体育祭当日のぶっつけ本番。


さっきアリーナに降りてきてハチマキで足を結んで並んだのはいいけど、順に列が進み前に行くだけで転びかけるくらい団結力なし。


ていうか、この競技に出ようと思ったのも夕子ちゃんと肩が組めると思ったからなのに。


夕子ちゃんの可愛い足と私の足をぴったりくっつけられる至福の時間になると思ったから提案したのに。


寄りにもよって海棠の足だなんて、こんなのにくっつけても鳥肌が立つだけ。


ショートパンツから覗く無駄に長く白い足が憎い。



舞「痛〜……歩幅考えろよばかいどう〜」


美百合「はぁ?楠木の足が短いんじゃないの?」


舞「しになさい〜」


夕子「もうー、喧嘩してないで!ほら私たちの出番!!」



3人でヨタヨタ歩きながらスタート地点に到着するけど、どう考えてもばかいどうのせいでゴールまで辿り着ける気がしない。


これ本気で優勝を切望する人がクラスにいたら殺されないかな?



夕子「せーので内側の足から出すのよ!!」


美百合「絶対無理だって」


夕子「やるったらやる……あ!!」



もう少しでスタートする瞬間、夕子ちゃんが突然客席の方を指すから、チラッと見ればまったり部の先輩達が観客席の下の方まで下がって応援に来てくれていた。



姫奈「頑張れー!!半周なら余裕っしょー!!」


薫子「……!!」



腕を振る児ポ、凄いわ。


ボヨヨーンと胸が揺れまくりで、なんか体操服までピチピチなんだよねあの人。


2年生も一応見に来てるけど……。



あの男みたいな先輩は本当に何なの?



随分夕子ちゃんに優しくなったのは何?


夕子ちゃんはあいつに向かって投げキッスしてあげてるのにヒラヒラと手を振るだけで本当に腹立たしい。


黒髪の方の先輩も役に立たないったらありゃしない。


パンツ見せるかキスでも何でもしてしっかりその男女(おとこおんな)を引き止めときなさいよ。



イライラしていると大きなピストルの音が遮った。



夕子「せーの!!」


舞「いっちに〜」


美百合「いっちにっ」


夕子「いっちにっ♡♡」



……あれ?


まさかのいい感じに進んで行くじゃない。


今のところ1位で私たち3人はかなりのハイペースで1歩

ずつ着実にゴールに向かっている。


横のばかいどうの1歩がかなり大きいから若干足が痛いなと更にイラッとしたところで、



夕子「やばい私たち天才じゃない!?」


美百合「ちょっと掛け声止めないでよ!!」


舞「あ〜……」


夕子「えっ!?あーっ!?!?」



リズム担当の夕子ちゃんの掛け声が消えた途端に私たちの足が縺れる。


やば、足がが引っ張られるな〜と呑気に考えてたらそのまま3人とも一気に倒れ込んでしまった。



夕子「い、いったぁぁい!!ゆりのバカ!!」


美百合「はぁ!?バカはあんたでしょ!?掛け声止めたくせに!こうなったらこうして……」


舞「海棠お前〜……」



海棠は直ぐに立ち上がったかと思うと私と夕子ちゃんを引きずりながらあと少しのゴールまで力技で歩き始める。



夕子「いだだだだ……!!擦れてる擦れてる!!」


舞「止まれよ1回〜……」



海堂のすごい脚力で引き摺られる私たちは会場中から爆笑されながらもそのままゴールした。




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