課外活動《日常》:楠木舞
・7/20(日) 栄三越1階 コスメフロア
ついに夏休みに入ったけど、正直長期休みって好きじゃない。
……だって夕子ちゃんと毎日会えないんだもの。
舞「CHANELはやっぱり早いよな〜」
今日は暑いから地下街を抜けて栄の三越まで来た。
夏休みに入ってから毎日夕子ちゃんのお誕生日プレゼントを探しにデパート巡りしてるけどけどなかなかぴったりのリップが見つからない。
あげるなら絶対Diorって決めてたんだけどな……。
毎年同じブランドってのはさすがに芸がないかな。
可愛い夕子ちゃんにDiorがよく似合うとはいえ、高校生になったんだからもっと別のブランドでもいいのよね。
それにしても……。
舞「デートね〜……」
夏休みに入る前まったり部で爆弾発言した夕子ちゃんに心臓が止まるかと思った。
私の知らないところで勝手に彼氏なんか作ったのかと速攻別れさせるための色んなプランを考えた。
その男の親の会社を潰す、その男に櫟先輩を見せる、インスタから全てのSNSを調べあげ夕子ちゃんの前に二度と現れることが出来ないよう消滅させてやるって秒で色んな考えがグルグルした渦巻いて。
久しぶりに殺意が沸いて歯医者に行かなきゃならない
レベルで奥歯を嚙みしめたけど……。
あとからあの男女とプールに行く約束だと判明。
それはそれでイラッとしたけどとりあえず架空のその男は命拾いしたね。
Diorのコスメカウンターで夕子ちゃんが櫟先輩の唇を
真似して買った真っ赤なリップを見つけて、一生懸命
塗ってる夕子ちゃんを思い出す。
真っ赤な林檎みたいで可愛かったな。
それにしても夕子ちゃんって本当に……。
ミーハーなんだよなぁ。
そこも可愛いところだけど、女子校に入ってからより
ミーハーのレベルが上がってちょっと心配。
変に彼氏とか意識しないで欲しい。
あのままの夕子ちゃんでいて欲しい。
夕子ちゃんのことを考えながら色んなコスメブランドを見て歩くこと一時間。
JILLではないしRMKでもない……あ、香水とか方がいいのかな。
目の前のGUERLAINの綺麗なキラキラした香水のボトルを手にした夕子ちゃんがお姫様みたいだと喜ぶ顔が思い浮かぶ。
「気になる商品ありましたらぜひ!テスターもありますので」
舞「こちらのピンクの香水いいですか〜?」
ムエットにワンプッシュして貰った香水は甘酸っぱい洋梨と金木犀の匂いがとっても素敵。
フルーティーフローラルで夕子ちゃんからこの匂いがしたら最高だろうな。
それに夕子ちゃんのことだから毎日私があげた香水を振ってくれるだろうし、そうしたら私が夕子ちゃんの匂いを作ったも同然。
それにピンクは夕子ちゃんが1番好きな色。
……完璧かもしれない。
舞「これ__あれ〜……すみませちょっと〜」
買おうとした直前スマホのバイブ音が響いて店員さんに断って電話にでると、
夕子『舞〜!聞いてよ、再テストぜーんぶクリアしたよ!!』
舞「えぇ〜!!すご〜い!!おめでと〜!!」
今は16時半だから……7時間も再テストにチャレンジ
してたんだね。
夕子ちゃんは勉強が嫌い……じゃなくて昔から少しだけ苦手。
何個の再がついたテストを受けたのかはわからないけどとりあえず受かったことがすごい。
多分今日受からないと次の再テストは7月26日、みんなでプールに行く日と重なってしまう。
それはもう先生に頼み込んで何とかクリアさせて貰ったんだろうな。
夕子『でね!今まだ覚王山なんだけど、今からPARCOに水着見に行くの!それでね舞も__』
舞「行くよ〜夕子ちゃんPARCO前着いたら連絡して〜?」
つい食い気味に返事をしたら夕子ちゃんは嬉しそうに走っていくねと電話を切った。
舞「すみません〜品番だけ控えもらっていいですか〜」
水着を選びながらもう1回夕子ちゃんの欲しいものをより詳しくリサーチしよう。
今年も夕子ちゃんの喜ぶ顔を見れることを楽しみに、私はお店を後にした。
7/20(日)
夏休みですね〜
夕子ちゃんが夏休みでも交代で書くべきとこの部誌は
交換日記のようになるみたいです〜。
今日は再テストが終わった夕子ちゃんとお買い物に
行きました〜。
水着を選んだけど夕子ちゃんは何でも似合います〜。
もっとみんなの事を知るために、質問を書いて
次の部誌を書く人が答える形式にしたいと夕子ちゃんが言ってたので質問書きます〜。
・好きな動物は何ですか〜。
私はレッサ〜パンダで〜す。
まい




