表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

32/81

7/14(月) 海棠美百合の見た日常

・1年A組 昼放課




夕子「もう昨日と一昨日の補講超大変だったの」


舞「お疲れ様〜でも今週で終わるよ〜」


夕子「再テストは今週の日曜日だからね!そしたらー!ふぅ♫夏休みよー!!」


舞「夕子ちゃん座って食べな〜」



お昼休み、机を3人でくっつけて昼飯を食べてるけど結局私入学してからずっとこの2人とご飯食べてんのよね。


夕子は教室でクルクル踊って夏休みが近づく喜びを最大限に表してるけど……。


この子って本当に大丈夫なの?


勉強の話なんてまるで聞いたことはないし、今回だってほとんど赤点の補講なのに焦る様子がない。


再テストに向かって必死に勉強してる感じもないし、

そもそも宿題をやってきてるとこも見たことがない。


授業中だって……。



夕子「でさ!今年の水着なんだけど、やっぱビキニかな!」


舞「ちょっ〜とセクシ〜すぎるんじゃない〜?」



夏休みを前に浮かれる夕子を見ながら今日の授業中を思い出した。


後ろからつつかれて問題がわからないから教えて欲しいのかと振り返ったらオススメの漫画を手渡されたのよね。


絶対読んでと授業中なのにうるさいもんだからパラパラと見てみたら少女漫画特有のキスシーン。


ね?破廉恥でしょとバシバシ背中を叩かれて……。


こんなに堂々と勉強できない子は今まで私の周りに1人もいなかったし、夕子ってなんか1周回って面白いまで来ちゃってるのよ。


留年すんのかなとか、これからどうなるんだろうとか未来への悩みが何にもない。


今だけにフォーカス当ててずっと一生懸命。


こんな気になる存在は今までいなかった。




夕子「_り!!ゆり!!聞いてんの!?」


美百合「え?何?」


夕子「だから!!このピンクのビキニどう思うって!!」



ズイとスマホを顔に近づけられて、見えないと無理やり離すと画面に写っていたのはピンク色の際どいフリルのビキニ。


トップスの肩ひもにフリルとリボン、更に中央に大きなリボンがついて…パンツは紐でサイドを結ぶ際どい仕様でドット模様がアクセント。



夕子「ね、どう?どう?」


美百合「こっちの方がいいんじゃない?上にフリルついてて二の腕隠れるし、スカート型だから腹も隠れるし」


夕子「……えっ?」


美百合「え?って、あんたまんま幼児体型じゃん」



そう言って上から下までスタイルを見れば夕子はわなわな震えてる。



夕子「だ、ダイエットするからいいの!!」


舞「夕子ちゃんに〜ダイエットなんかいらないよ〜」


夕子「……これゆりにあげる!私今から購買でフルーツ買ってくるから!!」



そう言って夕子は私に4個入りのケーキドーナツを投げつけ走って教室を出て行った。



舞「………」


美百合「………」


舞「………はぁ〜……」



不機嫌ハラスメント。


今朝ニュースでフキハラってやってたけどこれのことなんだと楠木を見つめる。


それにしても夕子ってば急に思い立っては即行動、その行動力を勉強にも活かしたらって思うんだよね。


別に私だって勉強できるわけじゃないけど、なんというか……



夕子「ただいまっ!!」


美百合「はや」


舞「何買ったの〜?」


夕子「リンゴよ!!リンゴは低カロリーなんだからっ!さ!5.6限はダイエットについて調べるわよ!!この夏魅力的な夕子のボディーでプールの奴らを悩殺するのよー!!」



………。


バカだバカだとは思ってたけど本当にバカで。


でも少しだけ、ほんの少しだけそこが可愛いんだよねと初めて思ってしまった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ